犬を多頭飼いするメリット・デメリットとは?成功させるコツも紹介

犬の多頭飼いは喜びや幸せが倍になる反面、金銭的負担や飼育の手間も増えることを把握する必要があります。本記事では、多頭飼いを始める前の心構えや、メリット・デメリット、多頭飼いを成功させるためのポイントについて紹介しています。犬を飼っている方や、多頭飼いに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

犬を多頭飼いする人が増えている

犬を飼い始めてしばらくすると「もっと犬を迎え入れて賑やかな家にしたい」「他の犬種も気になる」と考える方も少なくありません。

犬の多頭飼いは、飼い主の喜びや癒しが倍増するだけでなく、犬にとって良い効果が期待できる場合もあります。

しかし、多頭飼いに関しての知識やコツを把握していないことで、思わぬ場面で失敗してしまうことも考えられます。家族が増えるのは喜ばしいことですが、新たな命を迎え入れるという自覚と責任を持つ必要があります。

多頭飼いし始めた後に後悔しないよう、飼い始める前の心構えから、多頭飼いのメリット・デメリット、多頭飼いを成功させるポイントまで詳しく紹介します。

飼い主も犬も幸せに暮らせるよう、ぜひ参考にしてみてください。

多頭飼いを始める前の心構え

多頭飼いを始める前は、いくつかの心構えをしておく必要があります。ここからは、犬の多頭飼いをはじめる前に知っておきたいポイントを4つ紹介します。

犬が快適に暮らせる空間・金銭・時間的な余裕があるか

犬の多頭飼いはいいことだけでなく、大変さも倍になることを把握しておきましょう。

犬を飼うには、全員が快適に暮らせるほどの居住空間が必要です。また、全ての犬に対して平等に愛情を注げる時間もなくてはなりません。

そして、飼育にかかるコストも倍になります。一般社団法人ペットフード協会が実施した令和6年度全国犬猫飼育実態調査によると、犬全体で見た生涯必要経費は「1匹あたり約270万円」といわれています。

先住犬も含めて、犬が生涯快適に暮らせるくらいの、空間・金銭・時間的余裕があるかを確認しておくことがポイントです。

先住犬の現状に問題はないか

先住犬に何らかの問題がある場合、多頭飼いがうまくいかないケースがあります。

例としては、元保護犬のため通常の犬よりも繊細な性格である、高齢のため近々介護が必要などが挙げられます。

他にも、散歩中他の犬に吠えて威嚇する性格や、極度に嫉妬する場合も、多頭飼いを始める前によく検討した方がいいでしょう。

飼い主は身体的・精神的に余裕を持てているか

犬の健康はもちろん、お世話する飼い主の心身的余裕はさらに重要といえます。

多頭飼いは、散歩や抜け毛、排泄の処理など、想像しているよりも多くの時間と労力がかかります。自分と家族が全て行う心身的余裕があるのか、今一度考えてみてください。

犬全体の平均寿命は14.65歳といわれています。犬の老後も飼い主が元気な体でお世話できるのかどうかも、計算しながら考えてみましょう。

一緒に暮らす家族全員の同意を得られているか

多頭飼いは、今まで以上に手間や金銭面での負担がかかります。

今後、大変な時は家族に頼る場面も出てくるかもしれません。そのため、家族とも事前に話し合い、全員の同意を得てから飼うようにしましょう。

犬を多頭飼いするメリット

犬の多頭飼いは、犬も飼い主もメリットがたくさんあります。犬を多頭飼いすることで感じられるメリットを紹介します。

お留守番の寂しさを減らせる

飼い主が家を留守にするとき、これまでは先住犬だけでお留守番していたため、寂しい思いをさせていたかもしれません。

しかし、多頭飼いすることによって犬に寂しさを感じさせる場面を減らせるでしょう。犬はもともと群れで生活していた動物のため、多頭飼いすることで飼い主がいない場合でも穏やかに過ごせる可能性があります。

しつけが楽になる場合がある

先住犬にきちんとしつけが出来ていれば、その例を見ながらスムーズに習得してくれる場合があります。

必ずしつけが楽になるわけではありませんが、お手本とする存在がいることでしつけが楽になるケースも少なくないでしょう。

魅力の異なる犬たちと触れ合える

犬は、犬種ごとに見た目はもちろん、性格や特性も異なります。そのため、多頭飼いでは、同じ空間で魅力の異なる犬たちと触れ合えるのが大きなメリットといえます。

同じ犬種の場合も、人間と同じく性格が異なります。さまざまな魅力を持つ犬たちから、毎日大きな癒しを与えてもらえることでしょう。

犬を多頭飼いするデメリット

犬の多頭飼いは嬉しいこともある反面、デメリットもあります。ここからは、犬の多頭飼いに関する主なデメリットを紹介します。

飼育費用が増える

毎日かかる食費はもちろん、病院代、ペット保険料なども倍の費用がかかります。

また、旅行に行った際のホテル料金も倍になるほか、犬のための荷物も増えることを想定しておくことが重要です。

年齢が近い犬同士の場合は、高齢犬に多い病気や介護のタイミングも被る可能性があります。その分、手間や費用が増えることを頭に入れておきましょう。

犬同士の相性が合わない

犬の多頭飼いは、数匹が元気よく楽しく走り回ってじゃれあう光景をイメージしがちです。しかし中には、犬同士の相性が悪く、ケンカが絶えない場合もあります。

顔を合わせるとケンカが始まるため、他の部屋に隔離しなくてはならない、散歩も1匹ずつしなくてはならない可能性があることも考慮しておきましょう。

お世話の負担が大きくなる

金銭面と同じく、犬の多頭飼いはお世話の負担も倍になります。

日常生活でのごはんや排泄のほか、片方に吠え癖や噛み癖があると、新しく迎え入れた犬も同じことをしてしまう可能性があります。このように、問題行動の連鎖が起きると、対処するまでに時間がかかってしまうのです。

そのため、少しでも多頭飼いの負担を減らせるよう、先住犬のしつけを終わらせてから新しい犬を迎えることがおすすめです。

犬を多頭飼いする際の注意点

犬の多頭飼いは、注意点を把握しておくことが重要です。犬を多頭飼いする前に知っておきたい注意点を紹介します。

感染症対策はしっかりと行う

犬を多頭飼いする際は、病気や怪我の早期発見・早期治療が重要です。

1匹が感染症にかかると他の犬もかかってしまい、集団感染する可能性も少なくありません。そのため、定期的な予防接種や駆虫などは忘れずに行いましょう。

避妊・去勢手術は済ませておく

想定外の交配や妊娠を防ぐには、同じ性別同士の犬を迎え入れるのが一番安心です。

もしも異なる性別の犬を迎え入れる場合は、事前に避妊・去勢手術を済ませておくようにしましょう。

繁殖行為は、生き物にとって子孫を残すという強い本能です。避妊処置をせずに飼うのは、飼い主によほどの専門知識と経験、管理能力がない限りは難しいといえます。

そのため、事前に避妊・去勢手術を済ませてから迎え入れるようにしてください。

ベッド・フード・トイレは別で用意する

ベッドは一番落ち着けるパーソナルスペースのため、犬ごとに用意しましょう。

また、フードを同じ時間に同じ場所で与えると、早く食べ終わった犬が他の犬のフードを横取りしてしまう可能性があります。全員が落ち着いて食べられるよう、各々のケージの中や部屋を分けるなどして、犬ごとの食器で与えるようにしましょう。

同じトイレを用意すると掃除の手間が減りますが、あまりおすすめはしません。トイレを分けることで、体調不良の早期発見に繋がります。特に多頭飼いを始めたばかりの時期は体調に変化が出やすいため、トイレを別々にすることが望ましいといえます。

先住犬を優先させる

先住犬からすると、ある日突然見知らぬ犬がやってきて一緒に暮らし始めます。その日を境に飼い主が新しい犬ばかりと遊んでいると、精神的な負荷がかかってしまいます。

そのため、ごはんを与えるときや散歩の準備、呼び寄せるとき、なでるときなど、全ての順番は先住犬を優先させるようにしましょう。

全ての犬に対して愛情を平等に注ぐ、ということは念頭に置きつつ、新しい犬を迎え入れても変わらず先住犬が一番のポジションであると認識してもらうことが大切です。

多頭飼いする際はリスクも踏まえて考えよう

今回は、犬の多頭飼いに関する心構えやメリット・デメリット、注意したいポイントについて紹介しました。

犬の多頭飼いは、喜びや幸せが増える分、金銭面や時間に余裕がないと、思わぬ失敗につながる可能性もあります。新たな命を迎え入れるという自覚を持って、事前に注意点を把握した上で真剣に検討することが重要です。

先住犬への配慮や、快適に暮らせる環境作りなどに気をつけながら、家族全員が幸せに暮らせる多頭飼いライフを送ってください。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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