犬との室内遊びが重要な理由

犬にとって遊びは、ただの楽しみではなく、心と体の健康を保つ大切な時間です。
特に天候や生活環境によって外に出られない日が続くと、犬の健康や心の状態に影響が出ることもあります。
ここでは、犬との室内遊びが重要である主な理由を3つ紹介します。
ストレス発散と健康維持につながる
室内遊びは、犬にとって体を動かしながら気持ちをリフレッシュできる大切な時間です。ボールを追いかけたり、引っ張りっこをすることでたまったエネルギーを発散でき、運動不足やストレスの蓄積を防げます。
また、安心できる室内で遊ぶことで、犬はのびのびと体を動かせるだけでなく、筋力や体力を自然に維持できます。さらに、遊びながら体を動かす習慣は、健康的な生活リズムづくりにも役立つでしょう。
室内遊びの時間は、犬にとって楽しいだけでなく、心身のバランスを整える大事なひとときといえます。
遊びを通して信頼関係が深まる
遊びの時間は、犬にとって飼い主との信頼を築ける大切な時間です。ボール遊びや引っ張りっこなどを通して、飼い主の反応や声のトーンを感じ取り、安心感を覚えます。
飼い主と楽しい時間を共有することで、一体感が増し、信頼関係が生まれます。焦らず、丁寧に向き合うことで絆がより深まっていくでしょう。
安心できる空間で楽しく刺激を受けられる
室内は外よりも安全で、犬が安心して遊べる環境です。外での散歩のように五感を刺激することは難しいものの、工夫次第で室内でも同じような体験を与えられます。
たとえば、室内でも使える柔らかい素材のボールを使えば、家具や犬を傷つける心配なくボール遊びができます。また、室内遊びには犬が狩猟本能や探求心、好奇心を満たすような仕掛けがある「知育玩具」もおすすめです。例としては、おやつを入れて犬が取り出すパズル型のおもちゃや、転がすと中からおやつが出てくるボール型のおもちゃがあります。
これらを使うことで、犬の知的好奇心や集中力を引き出し、室内遊びをより楽しく、充実したものにできます。
犬と楽しむおすすめの室内遊び5選

室内でできる遊びにはどんなものがあるのでしょうか。犬が好きな動きなどを取り入れた安全な遊びを5つ紹介します。
もってこいゲーム
ボールやぬいぐるみを投げて持ってこさせる「もってこいゲーム」は、室内でもできる定番の遊びです。遊ぶ前に「おいで」や「ちょうだい」といった基本指示を練習しておくとスムーズに遊べます。
遊ぶ際、初めは短い距離に投げて「持ってこい」と声をかけながら楽しく誘導しましょう。もし、おもちゃをくわえたまま離さない場合は、リードを使いながら優しく呼び戻すのもおすすめです。持ってきたらしっかり褒めてあげることで、犬は「持ってくると嬉しいことがある」と学びます。
おもちゃは柔らかく、家具を傷つけない素材を選ぶことがポイントです。
【SCHITEC】ボール4点セット

天然の無毒ラテックスで作られた、室内で遊べる犬用ボール4点セットです。
天然ゴムのつるつるとした手触りと優れた弾力性を持ち、丈夫で壊れにくいため、安心して遊べます。
引っ張りっこゲーム
ロープや丈夫なおもちゃを使って、飼い主と引っ張り合うシンプルな室内遊びです。
はじめは、リードをつけたままおもちゃを動かして注目させ、軽く引っ張り合います。犬が興奮してきたら「ちょうだい」と声をかけながらフードの匂いを嗅がせて、口からおもちゃを離したらフードと交換します。これを繰り返すことで、自然におもちゃを離す動作が身につきます。
また、引っ張りっこはクールダウンを教える良い機会です。犬がうなる、おもちゃを強く引きちぎろうとするなど、興奮のサインが見えたら一旦休憩します。落ち着いたら再開することで、遊びながら「落ち着く」ことを学べるでしょう。
【SUSWIM】犬用ロープおもちゃ

長さの異なるロープやにんじん型のロープなど、さまざまな形が揃った犬用ロープおもちゃ5点セットです。
丈夫で耐久性が高く、犬の噛む本能を満たしながら長時間遊べます。遊びながら歯をこすって磨く効果もあり、歯の健康をサポートできるところもうれしいポイントです。
宝探しゲーム
犬の嗅覚を刺激できる、頭を使う室内遊びです。いくつかのバリエーションがあり、難易度を調整できるところも魅力です。
知育玩具の中におやつを入れて、犬に取り出してもらう「知育おもちゃ宝探し」や、2つのカップやタオルの下におやつを隠し、どちらにあるか当ててもらう「二択クイズ宝探し」、部屋の中におもちゃを隠して鼻を使って見つけてもらう宝探しなど、バリエーション豊富な室内遊びです。
宝探しゲームでは、最初は簡単に見つかる場所におやつを置き、犬がすぐに諦めないようにすることがポイントです。見つけたらすぐに褒めて、楽しい経験として覚えさせましょう。
慣れてきたら少しずつ難易度を上げていくとより頭を使う遊びになります。遊ぶ時間は5〜10分を目安に一区切りにすると、飽きずに楽しめます。
【JW Pet Company】ホーリーローラーボール

超小型犬用の約5cmミニサイズから、大型犬用の約19cmまで5つのサイズがあります。
中におやつを入れて取り出す遊びはもちろん、タオルや他のおもちゃ、サイズ違いのボールなどを組み合わせた遊びも可能です。
トリックトレーニング
トリックトレーニングは「お手」「伏せ」「待て」などの基本的な動作を楽しく教える、シンプルな室内遊びです。トリックとは、回れやタッチなどの芸のことを指します。
芸ができたらおやつをあげて褒めてあげることで、達成感と信頼感が生まれます。慣れてきたら「くるん」「ハイタッチ」など、少し難しい技に挑戦するのもおすすめです。
頭を使うため、犬が飽きないよう短時間で遊ぶのがポイントです。いくつか芸を覚えたら、ランダムな指示出しにもチャレンジしてみてください。
障害物競走
障害物競走は、犬が体を動かしながら頭も使える室内遊びのひとつです。家の中の身近なもので工夫して作れるため、天候に関係なく楽しめます。ここでは、室内で簡単にできる障害物競走「タオルハードル」「ダンボールトンネル」「スラローム」について紹介します。
タオルハードルとは、丸めたタオルを数本並べて、軽くまたいで進むシンプルな室内遊びです。低めのジャンプで通過できるため関節への負担も少なく、シニア犬にもおすすめです。
ダンボールトンネルとは、犬よりも大きなダンボールでトンネルを作り、くぐらせる室内遊びです。怖がる場合はおやつで誘導して、徐々に慣れさせましょう。
スラロームは、100円ショップなどで販売している小さなイスやコーンを並べて、間をジグザグに通る遊びです。
障害物競走は全身を使う運動でありながら、頭も使う知的な室内遊びです。楽しみながら筋力アップやバランス感覚の向上が期待できます。
犬との室内遊びで気をつけるポイント6つ

室内での遊びは、犬にとっても飼い主にとっても安全で楽しい時間になりますが、油断すると思わぬトラブルにつながることもあります。
室内遊びをより安心して楽しむために意識したい、6つのポイントを紹介します。
1.誤飲や破損に注意する
犬の遊びに使うおもちゃの欠片や布、ボールのゴムなどを誤って飲み込む誤飲事故は少なくありません。
遊び中は、おもちゃの状態をこまめにチェックし、壊れそうなものは気づいたときに交換しておきましょう。飲み込む危険がある小さな部品や、噛んだら簡単にちぎれるような柔らかすぎる素材のおもちゃは避けるのが無難です。
もしも、室内で遊んでいる途中に飲み込んだ可能性がある場合は、自己判断せずにすぐ動物病院へ連絡することをおすすめします。
2.危ないものは片付けておく
室内遊びに夢中になると、犬は周囲の状況を気にせず走り回ることがあります。
家の中にある倒れやすい家具や観葉植物、コード類、リモコンなどははじめに片付けておきましょう。特に電気コードは噛んで感電するリスクがあるため、カバーを付け、手の届かない場所にまとめておくと安心です。
3.滑りにくい環境づくり
フローリングなど滑りやすい床は、犬の関節や足腰に負担をかけてしまいます。マットやカーペットを敷くことで滑りを防ぎ、安心して遊べるスペースを確保しましょう。
特にジャンプや急な方向転換する遊びのときは、滑りにくさがケガ防止の鍵になります。
4.興奮しすぎに気をつける
遊びが盛り上がりすぎると、犬が興奮状態になり、制御が効かなくなることもあります。
室内遊びで犬が興奮したときは、激しく吠えたり、噛み癖が出たりする前に、一度休憩を入れることがポイントです。落ち着いたら再開することで、遊びとリラックスの切り替えを自然に覚えられます。
5.遊び中はしっかり向き合う
犬にとって遊びは、飼い主に構ってもらえている大切な時間です。そのため、スマホを見ながらや、他の作業をしながら遊ぶと犬は満足できません。
遊んでいる間は目を合わせたり、声をかけたりして、しっかりコミュニケーションをとりましょう。よそ見せず犬としっかり向き合うことが、信頼関係を深める一番の近道です。
6.長く遊びすぎない
室内遊びはおよそ30分〜1時間を目安にしましょう。
ひとつの遊びを10分ほど続けたら、休憩を挟んで別の遊びに切り替えると、飽きずに集中力を保てます。犬が疲れている様子が見られたら、すぐに切り上げて休ませることも大切です。
遊びの時間を楽しい記憶で終えることで、次も喜んで参加してくれるようになります。
犬との室内遊びで絆を深めよう
室内遊びは、運動不足の解消だけでなく、犬と飼い主の信頼関係を深める大切な時間です。
犬は遊びを通して飼い主の声や動きを学び、信頼や安心感が積み重なっていきます。そのため、室内遊びでは安全面に気を配りながら犬の表情や反応をよく観察することが大切です。
犬の性格や年齢に合わせた室内遊びを取り入れて、雨の日でも楽しく過ごしましょう。