犬を留守番させるときのコツ!知っておきたい注意点やトレーニング方法

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犬は留守番できる?

犬が飼い主を待っている様子

犬は留守番できますが、得意というわけではありません。ましてや、ひとりきりでの留守番が好きという犬はかなり珍しいでしょう。

犬はもともと群れで行動する動物のため、1匹でいることには多少なりとも寂しさや不安を感じるものです。特に甘えん坊な性格や、寂しがり屋な犬種の場合は、長時間の留守番がストレスとなり、体調を崩してしまうこともあります。

1人暮らしや共働きで犬を迎えたいと考えている方にとって、「犬が留守番に耐えられるかどうか」は大きな心配事のひとつでしょう。理想は一日中一緒に過ごすことですが、仕事などにより外出が必要になることが一般的です。

また、犬が留守番できる時間は、年齢によっても左右されます。子犬の場合は排泄の間隔が短く、2〜3時間が限度とされている一方、成犬であれば6〜8時間程度は留守番が可能です。しかし、日々の状況や性格によって異なるため、慣れるまで少しずつ練習を重ねることが大切です。高齢の犬は体力や健康状態により、できるだけ短い時間にとどめた方が安心できるでしょう。

愛犬が安心して留守番ができるように、無理のない時間設定や環境づくりを心がけることがポイントです。

犬の留守番で起こりうるトラブル

犬が留守中にいたずらしている様子

やむを得ず犬を留守番させるときには、いくつかの注意すべき心配なポイントがあります。中でも気をつけたい点を紹介します。

留守番中の体調不良やケガ

犬も人間と同じように、急に体調を崩すことがあります。特に留守番中は飼い主の目が届かないため、思わぬトラブルが起こりやすい状況です。

留守番中に起こりうる体調不良の代表的な例としては「誤飲による嘔吐」が挙げられます。部屋に落ちている小さなものや、誤って口にしてしまいそうなものは事前に片づけておくことが重要です。

また、家具の隙間や高い場所などで思わぬケガをする可能性もゼロではありません。外出前には危険になりそうな場所をチェックし、帰宅後は愛犬の様子に異変がないか、しっかり観察しましょう。

室温変化や停電

犬にとって、室温は健康に直結する大切な環境要素です。特に夏場の高温や冬場の冷え込みは体に負担がかかるため、留守番中のエアコン管理には注意が必要です。

1日を通して温度が変化する季節は、つけっぱなしにしても快適とは限らず、室温が上がりすぎたり寒くなりすぎたりすることもあるでしょう。また、停電などの影響でエアコンが止まってしまうリスクもあります。

そのようなときは、スマートリモコンの使用がおすすめです。外出先からスマホでエアコンの操作ができるうえ、スマートリモコンがあればエアコンに自動復帰機能がなくても停電後に自動で再起動できます。

しかし、長時間の停電によりエアコンが使えなくなることもあります。緊急事態に備えて、充電式の冷却マットやホットマットを準備しておくと安心です。

いたずらによる火災や事故

犬を留守番させるとき、意外に見落としがちなのが火災や事故のリスクです。キッチン周りに出しっぱなしの電化製品のコードなど、ちょっとした不注意がおもわぬトラブルを招くこともあります。

好奇心旺盛な犬がコードをかじって感電してしまう、スイッチを押してコンロが作動してしまうケースもあるでしょう。ゴミ箱をあさったことで可燃物に引火し、火災につながる可能性もゼロではありません。

外出前には、電源タップやコンロのスイッチをオフにする、コード類はカバーで保護する、誤っていたずらしないような配置にするなど、事故防止の環境づくりがとても重要です。

犬を留守番させるときの準備

犬が外出する飼い主を見ている様子

犬を留守番させる際は、トラブルが起きないよう入念に準備しましょう。仕事など外出中も安心して留守番させられるように、意識したいポイントについて紹介します。

落ち着ける室内環境を作る

犬が安心して留守番できるようにするには、落ち着ける環境づくりが重要です。まずは、子犬が普段からよく過ごしている場所にクレートやケージを設置しましょう。特にケージは、外が見えない落ち着いた場所に置くことがおすすめです。犬の性格に合わせて、静かで安心できる場所を選びましょう。

ふかふかのベッドやクッションを用意することで、犬がリラックスして過ごせるでしょう。また、留守番中はラジオやテレビをつけておくことや、自然の音や動物の鳴き声など穏やかな音が流れる環境は、犬の不安を和らげてくれることがあります。

そして、飼い主の匂いも心の支えになります。Tシャツやタオルなど、飼い主の匂いがついたものを近くに置いておくだけで、犬は飼い主の存在を感じられて少し安心できるでしょう。

十分な量のごはん・おやつを用意する

犬が留守番中に空腹や喉の渇きでつらい思いをしないよう、事前にしっかりと水とごはんを準備しておくことも重要です。特に水は、倒れにくい器や自動給水器を使うことをおすすめします。

ごはんをまとめて置くと、一度にすべて食べてしまって後で空腹になることもあります。

そのようなときには、設定した時間に合わせて決まった量のご飯を自動で出してくれる「ペットフィーダー」が便利です。

食べすぎや食べ忘れの心配がないため、長めの留守番を予定している場合はぜひ検討してみてください。

部屋の温度・湿度管理を徹底する

犬が留守番中も快適に過ごすためには、室内の温度と湿度の管理が欠かせません。特に夏や冬など、気温が大きく変化する季節は注意が必要です。

一般的に犬が過ごしやすいとされる室温は20〜25℃、湿度は40〜60%といわれています。この範囲をキープすることで、熱中症や乾燥による不調を防ぎやすくなるでしょう。

ただし、日中は気温が上がりやすく、夜は冷え込むこともあるため、エアコンや加湿器・除湿機を活用して調整しましょう。設定温度を適切にしておくだけでなく、留守中に温度が変化しても自動で調整してくれるスマート家電の導入も検討すると安心できます。

部屋を片付ける

犬が留守番するとき、部屋の片付けも重要な準備のひとつです。

床に落ちた小さなものや、噛みやすいコード類、観葉植物などの中には誤飲や中毒のリスクが潜んでいます。飼い主がいない時間に口にしてしまうと大変危険です。犬は好奇心旺盛な動物であるため、普段は見向きもしない場所でも、ひとりになると探検したくなることがあります。

ゴミ箱はフタ付きのものにする、口に入りそうな物は高いところに片付けるなど、事故やトラブルを防ぐ工夫をしましょう。留守番中の安全を守るには「犬目線での危険」がないか、出かける前に一度部屋全体を見渡すことがおすすめです。

おもちゃを用意する

留守番中の犬にとって、おもちゃの存在も重要なポイントといえます。留守番中に刺激が足りない時間が長く続くと、退屈によるストレスがたまり、吠えてしまう、家具をかじってしまうなどの問題行動につながることがあります。

噛むおもちゃや知育トイなど、愛犬の性格に合ったものをいくつか用意しておくと安心です。特に、フードを中に詰められるタイプの知育トイは、遊びながらごはんを食べられるため、集中して過ごす時間が増えるでしょう。

おもちゃといっても、壊れやすいものや、小さすぎて誤飲の恐れがあるものは避けることが無難です。留守中も安心して使える丈夫なおもちゃを選んであげてください。

犬の留守番トレーニング方法

犬が自分の部屋から出てきている様子

日頃から始められる留守番トレーニング方法を紹介します。現在、犬を留守番させる予定がない方も、ぜひ参考にしてみてください。

日頃からひとり遊びをさせる

犬が留守番中に感じる不安や退屈感は、ストレスや問題行動の原因になります。吠え続ける、家具を噛むなどの問題行動は、ひとりで過ごすことに慣れていない証拠かもしれません。

留守番のトレーニングとして、おもちゃを使ったひとり遊びの習慣づけがおすすめです。日頃から、飼い主がそばにいてもおもちゃで遊ばせることで「ひとりで遊ぶ時間は特別なことではない」という学びを得られます。

おもちゃを留守番のときだけ与えると「おもちゃ=置いていかれる合図」と覚えてしまい、不安を強めてしまう可能性があります。そのため、日常的におもちゃと触れ合いながら遊ぶことで、留守番のときのおもちゃ遊びにも抵抗がなくなるでしょう。

短時間から始める

いきなり長時間の留守番をさせることは、犬にとって大きなストレスになります。そのため、まずは短時間から始めることが重要です。

最初は別の部屋で数分間だけ離れて過ごすなど、少しずつひとりの時間に慣れさせていきます。おとなしく待てたときは、部屋に戻ってしっかり褒めてあげてください。

練習を何度か重ねた後は、短時間の外出にチャレンジします。玄関の外で様子を見る、数分間の買い物に出かけるなどして、段階的に時間を延ばしていくことがポイントです。

この際、犬が吠えても戻らないことが大切です。吠えれば飼い主が帰ってくると学習してしまうと、吠え癖がついてしまう可能性があります。静かになったタイミングで戻ることを徹底しましょう。

犬のしつけ教室に通う

どうしても留守番が苦手な犬や、問題行動が改善しない場合は、犬のしつけ教室に通うことも1つの方法です。

プロのトレーナーが犬の性格や状況に応じて、最適なトレーニングを提案してくれるため、安心して通わせられます。

しつけ教室では飼い主の関わり方も学べるため、犬にとって安心できる接し方や指示の出し方も身につけられるでしょう。

犬の留守番は、トレーニングと落ち着く環境づくりが大切

犬にとって留守番は、飼い主が思っている以上に大きなストレスになることがあります。だからこそ、いきなり長時間ひとりにするのではなく、少しずつ慣らしていくトレーニングが欠かせません。

また、安心して過ごせるよう室内環境を整えることも重要です。水やご飯の準備、安全な空間づくり、お気に入りのおもちゃや飼い主の匂いなど、少しの工夫で不安を軽減できます。

安心してお留守番できるよう、日頃からの関わり方を見直し、それぞれの犬に合ったサポートをしていきましょう。

旅行などで数日、お家を空ける場合は、ペットホテルがおすすめです。

犬と一緒にお出かけできるスポットはこちらの記事で紹介しています。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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