近年、経済状況の悪化に伴う円安の影響で、物価の高騰や電気代の上昇が続いています。総務省統計局の「家計調査(e-stat)」によると、2022年の富山県の電気代月間平均額は¥17,417で、全国(全国平均:12,678円)でもっとも高い電気代を支出しています。そこで少しでも電気代を抑えて節約したいと思っている方におすすめなのが太陽光発電です。本記事では、太陽光発電を設置するメリットや実際にどれくらい節電につながるかなどの情報を分かりやすく解説します。
富山県内に在住で、これから県内に戸建てを建てようか迷っている方は電気代を節約するためにも必見の内容となっているのでぜひ最後までお読みください。
個人宅用・太陽光発電システムとは
太陽光発電システムとは、太陽光を利用して電気を自家発電する設備のことです。
電気代の節約になることはもちろん、蓄えた電力が余った場合には電力会社に売ることが可能です。
また、電気をあまり使用しない夜間の時間帯には「時間帯別電灯契約」を利用することで、より電気代を節約できます。太陽光発電システムはクリーンな自然エネルギーを電力に変えて利用するシステムであるため、各家庭の家計はもちろん地球環境にも優しいのが大きな特徴です。
太陽光発電を設置する3つのメリット
それでは、太陽光発電を設置するメリットを確認していきましょう。主なメリットは大きく分けて次の3つがあります。
自家発電できる(災害時に困らない)
太陽光発電の最大のメリットは、電力会社に依存せずに自家発電できる点です。太陽光によって電気をつくり、家庭で使用する電力を供給します。
自家発電することにより電気代を節約できるのに加え、太陽光を電力に変えているため災害が起こった際にも、電力を供給・利用できる点が魅力です。
余った電力は売ることができる
自家発電時に余った電力は電力会社に売ることもできます。逆に夜間など十分な太陽光が受けられなかったり、積雪で太陽光パネルが埋まっている場合など、いわゆる発電できない時間帯は電力会社の電気を使います。
自家発電と電力会社の電気利用への切り替えは発電状況や電気の利用状況によって自動的に切り替わるので、普段と変わらずに電気を利用しながら電気代を節約できます。
太陽光発電でどれくらい節電になる?
実際に太陽光発電をするとどれくらいの節電効果があるのでしょうか?
設置する設備の種類、条件や設置容量によっても異なるものの、環境省によると年間平均日射量から見た富山県での太陽光パネル使用時(システム容量1kWhの場合)の年間予想発電量は1,118kWhと算出されています。
(参考:https://www.renewable-energy-potential.env.go.jp/RenewableEnergy/dat/report/r01/r01_chpt3-2.pdf)
電気事業連合会の2015年度データによると1世帯あたり月247.8kWhと算出されていますので、これに当てはめると約4ヵ月分の電気量を賄えることになります。ただし、ご家庭の使用状況に左右されますのでまずはご自分の電気使用量を確認されることをお勧めします。
(参考)電気事業連合会 日本の電力消費
https://www.fepc.or.jp/smp/enterprise/jigyou/japan/index.html
また、太陽光パネルは設置する規模によって発電容量が異なります。
一般家庭であれば3kWH~10kWhの規模が主流と言われており、ご家庭の消費電力量に合わせて太陽光パネルの容量を決めることでさらに節約につながります。
少し値が張りますが家庭用蓄電池なども最近は充実していますので、蓄電池を併用することで効率よく太陽光発電をフル活用できます。
太陽光発電設置にかかる初期コスト
続いて、太陽光発電にかかる初期コストについて説明します。
選ぶメーカーや建材、発電容量などによってもかかる初期コストは異なりますが、主に100万〜150万円ほどが平均的な費用です。
いざ実際に太陽光発電の設置をしようと思うと大きな金額が必要になるため、初期費用が0円で始められるリースを利用したり、各都道府県の補助金を利用して設置したりするなどの方法もあります。もしくは、比較的価格が安い海外メーカーを利用するのも選択肢のひとつです。
太陽光発電で受けられる富山県の補助金
最後に、富山県内で太陽光発電や蓄電池を設置する際、補助金を受けられるをご存知でしょうか。
これから富山県内で太陽光発電を設置しようと検討している家庭にとっては朗報なのではないでしょうか。
ただし、富山県内のすべての市町村で受給できるわけではありません。対象となるのは以下の市町村です。
・高岡市 ・南砺市 ・氷見市 ・富山市 ・上市町 ・立山町 ・魚津市 |
また、各市町村によっても受けられる補助金の金額や申請期間等、条件が異なっており、一部は太陽光発電設備への補助金ではなく、住宅用蓄電池の設置が条件になっています。
より詳しい情報は、各市町村の公式ホームページならびに補助金公式サイトをチェックしてみてください。
住宅用蓄電池も検討しよう
市町村 | 対象設備 | 補助金額 | リンク |
富山市 | 住宅用蓄電池(後付け) | ¥50,000 | 富山市HP |
高岡市 | 1.住宅用太陽光発電(単体) 2.PPA専用 | 1.¥20,000 2.¥50,000 | 高岡市HP |
南砺市 | 住宅用太陽光発電 | 50,000/件(同一住宅は1度のみ) | 南砺市HP |
氷見市 | 1.住宅用太陽光発電(単体) 2.住宅用太陽光/蓄電池(併設) 3.住宅用蓄電池(単体) 4.住宅用蓄電池(後付け) | 1.補助対象経費の10分の1に相当する額 (上限100,000円) 2.補助対象経費の10分の1に相当する額 (上限350,000円) 3.補助対象経費の10分の1に相当する額 (上限150,000円) 4.補助対象経費の10分の1に相当する額 (上限150,000円) | 氷見市HP |
上市町 | 1.住宅用太陽光発電(単体) 2.住宅用太陽光/蓄電池(併設) | 1.10万円か設置費用の1/10のいずれか低い方 2.25万円か設置費用の1/10のいずれか低い方 | 上市町HP |
立山町 | 太陽光発電設備 | 1kWあたり7万円 (上限35万円) | 立山町HP |
魚津市 | 1.太陽光発電設備 2.蓄電池 | 1.住宅への設置の場合 7万円/1kWh 2.補助対象経費の1/3(上限40万円) | 魚津市HP |
太陽光発電も含め、電気は発電と消費が同時に行われ蓄積ができない性質があります。
住宅用蓄電池を備えることで、不在がちな日中に発電した電気を貯め、夜間や非常時に使うなど、より効率的に節電することができます。
富山市など県内でも多くの自治体が蓄電池への補助金を受付しているのでこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
なお、補助金には受付件数に限りがある場合が多いので早めに検討されることをおすすめします。
太陽光発電をうまく活用しよう
本記事では太陽光発電を設置するメリットや初期コスト、設置に関して富山県内の一部の都道府県で適用される補助金等について解説しました。太陽光発電は初期投資がかかるものの、災害時などの非常時に役立ったり、、余った電力は売れたりするなどメリットもたくさんあります。
富山県内では一部の自治体でも補助金を利用できるため、県内で新しく住宅を建てることを検討している方はぜひ、太陽光発電を設置することをおすすめします。本記事を参考にぜひ、太陽光発電の設置を検討してみてはいかがでしょうか。
また、富山で住宅購入を検討中の方は、2024年4月にオープンした「富山住宅公園」にも足を運んでみてはいかがでしょうか。