富山市五福にある「ラーメンスパルタンZ」は、今年4月にOPENしたラーメン店。店名を聞くだけで個性的なラーメンに出会えそうな気がしてくるが、果たしてどんなラーメンが登場するのか。
RAMEN Spartan Z(ラーメン スパルタン ゼット)とは
市内電車の富山大学前の電停(駅)から歩いてすぐの学生街。昼食のピーク時を避け13時半頃に行ってみたが、店の外には10数人の列ができている。私の後ろにさらに1人が並んだ時点で、この日の麺がすべてなくなり打ち止めに。ギリギリで間に合った。
聞くところによると、オープン以来ずっと行列のできる状態が続いていて、閉店時間の14時まで麺が残っているのは稀とのこと。人気ぶりを目の当たりにし、おいしさへの期待感がさらに高まってくる。
駐車場はラーメンスパルタンZの前に共用で4台分、さらに歩いて5分ほどの所に5台分ある。
RAMEN Spartan Z店内
ここで、さらにこの店の詳細をリポートする前に、あらかじめお伝えしておきたいことがある。
実は店主の方針で本来「ラーメンスパルタンZ」は取材NGのお店なのだ。取材交渉時に電話でその旨を伝えられたため、「ならばプライベートで食べにいく」と約束をした。ところが、来店予定日にたまたまお店の都合で臨時休業になってしまい、そのことを申し訳なく感じたご主人が特別にこのサイトtoiebaへの取材を受け入れてくれたのだ。ご主人の誠実で律儀な人柄が伝わってきた。
RAMEN Spartan Zのおすすめメニュー
お待ちかね、RAMEN SpartanZのおすすめメニューを紹介していこう。
RAMEN Spartan Zの看板メニュー「濃密豚清湯“原点”」
ラーメンスパルタンZの看板メニューは「濃密豚清湯“原点”」。醤油と塩の2種類のうち、今回いただいたのは醤油。透明感のある黄金色のスープ、中太平打ちの麺、厚切りのメンマに、燻製の香り漂うチャーシュー。存在感のある具が、どんぶりの中でバランスよく配置された美しい一品だ。
スープは、豚骨なのに透明な「クリア豚骨」。20時間以上炊いた白濁したスープから、掃湯(さおたん)という中華料理で使う技法を用いて油分だけを取り除く。すると旨味の強い透明で黄金の豚骨スープに仕上がるのだ。
平打ちの中太麺は、全粒粉で作られていて、もちもちと小麦の味が感じられる。この上品で美しいラーメンは、ご主人の日本料理での修業経験によって生み出されたもの。
和食の出汁を作るように、ラーメンのスープを作る、作るというよりも育てる。
さらに、その日の天候や気温、湿度にあわせて麺に含まれる水分の量を数パーセント単位で調整するなど、麺に対しても徹底的にこだわっている。
ラーメンの名前に「原点」と付けたのは、店主が10代のときに初めて作ったラーメンだから。当時は何もわからない状態で作ったため、とても食べられるようなものではなかったというが、日本料理や有名ラーメン店での修行を重ね、年月をかけてブラッシュアップしてきた。
とはいえ、この一杯もまだまだ進化の過程にすぎない。究極の一杯にかける姿勢は、さながら生涯をかけて理想の形を追い求める職人のようだ。
これも外せない「濃密煮干し(限定20食)」
続いてのラーメンスパルタンZおすすめメニューは「濃密煮干し(限定20食)」。
目の前に置かれたどんぶりを見て、まず驚いた。どんぶりを覆いつくすのは真っ白なスープ。見た目の質感からクリームなのかと思いきや、この色の正体は「エスプーマ(泡)」だった。鯖、鰹の煮干しを煮出してムース状の泡にしたものだ。
レンゲですくい上げると、泡の下に隠れていた煮干し色(灰色)のスープが見えてくる。
口に含むと、濃厚で心地よい煮干しの苦味が体に染み渡る。このスープだけでも飲みに通いたくなるような味わい深さだ。原料の煮干しは複数の種類を使い、季節によって産地を変えている。客の苦味に対する感度が時季によって変わるため、それに合わせて煮干しの種類を変える徹底ぶりだ。
そして、そんなこだわりのスープをしっかりと絡ませる細麺。客の舌にあわせて味を調整してくれるだけあって、すーっと体になじむようなラーメンだ。
RAMEN Spartan Zのこだわり
現在の営業時間は、お昼の2時間半のみ。営業時間よりも仕込みの時間のほうが圧倒的に長く、深夜までかかることもある。「地域の方に認められ、長く続くラーメン店を」と意気込む店主。提供する一杯に真摯に向き合うその姿勢は、早くも地域のラーメンファンに認知されている…。入店を待ち並ぶ人々の姿がそう教えてくれた。
RAMEN Spartan Zに行くならこの時間がおすすめ
連日行列ができることから、現段階では食べにいくおすすめの時間帯はない。あえて言うなら開店前に並ぶことをすすめる。その日の麺や数量限定商品がなくなる前を狙うべき。店主は行列を「オープニング景気なのですぐにおさまります」と謙遜するが、いやいや、すでに多くのリピーターがいることから、並ばずに食べられることはないと思ったほうが良さそうだ。
何度も食べたくなるラーメンそれがスパルタンZ
店主納得の一杯を求めて日々改良しているというラーメンスパルタンZのラーメン。また食べに来たい、ほかのメニューも食べてみたい、そう思えるお店と出会ってしまった。
店名 | RAMEN SpartanZ(ラーメン スパルタンZ) |
住所 | 富山市五福1929-1 タツヤビル1-C |
公式サイト | https://www.instagram.com/suparutanz/ |
営業時間 | 11:30~14:00(材料がなくなり次第終了) |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | 店舗前共用4台分 歩いて5分ほどの場所に5台分 |
問合せ先 | インスタメッセージにて |
予算目安 | 1,000円~2,000円 |
決済方法 | PayPay可 |
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