富山干柿とは?

富山干柿は、南砺市を中心に受け継がれてきた伝統の干柿です。透明感のある茶褐色と、深い甘さ、歯ごたえのある食感が魅力です。
原料には、地域特有の渋柿「三社柿(さんじゃがき)」が使われており、ふっくらしつつも中央が少し締まった形が特徴です。三社柿は、直径が10cmほど、重さ350gに達するものもあるほど果肉がしっかりしています。
また、水分を35%程度残した半熟状の「あんぽ柿」も同じ三社柿を原料としており、果肉がみずみずしく、やわらかく溶けるような食べ心地が特徴です。首都圏の有名百貨店からも評価が高く、日本全国から支持を集めています。
さらに、柿は栄養価の高さからも注目されています。柿を干すことでビタミンAは約2倍、カロテンは約3倍に増え、カリウムや食物繊維も豊富に。干柿2個で1日の目標食物繊維をまかなえると言われるほどで、古くから重宝されてきました。
近年は品質の高さが改めて評価され、国内外の贈答品としても人気が高まっています。2024年12月には、南砺市の出荷組合連合会で皇室への献上用に選果会が実施され、選りすぐりの20個が選ばれました。
宮中の新年行事に供えられる品であることや、お歳暮としてもよく贈られることから、富山干柿は今もなお多くの人々から愛され続けています。
富山干柿の歴史

富山干柿のはじまりは、400年以上前の江戸時代までさかのぼります。干柿づくりの技法自体は、慶長年間(1596〜1615)に岐阜県から伝わったと言われていますが、富山で広く作られるようになったのは、加賀藩三代藩主・前田利常公の時代です。
鷹狩りの際に地元の老爺から手作りの干柿を献上されたところ、その味を大いに気に入り、生産を奨励したことが発展のきっかけになりました。
その後、富山では干し柿の生産が地域の産業として定着していきます。昭和40年代には多くの田んぼに柿の木が植えられ、まとまった産地が形成されました。
現在では国内だけでなく国外にも人気があり、富山干柿出荷組合連合会(南砺市)では、2024年度に約120の農家から約252万個を輸出しています。
長い歴史の中で育まれた技と気候風土の組み合わせが、富山干柿の独自の味わいを支えています。地域の文化として受け継がれてきた干柿が、今も全国へ届けられていることは、富山ならではの食文化の豊かさを物語っています。
富山干柿の作り方

収穫した三社柿はまず皮をむき、主に酸化やカビを防ぐためにいぶして蒸します。その後、竹の棒と糸でへたの部分をしばり、柿を乾燥させます。乾燥は天日や機械を使いながら、渋みが抜けるまで約20〜25日間かけて乾燥させるのがポイントです。
ある程度水分が抜けた段階で、職人がひとつずつ手でもみ、硬さが均等になるよう整えます。丁寧な手もみのおかげで、柿の内部まで甘みがじんわりと行き渡ります。手もみは柿の状態を見極めながら工程を進めるため、経験のある職人の勘が欠かせません。
一方、同じ三社柿を使って作られる「あんぽ柿」は少し製法が異なります。途中の手もみ工程を省き、生の実の水分が3〜4割ほど残るまで、短期間で一気に乾燥させるのが特徴です。工程を変えることで、ねっとりとしたとろみのある食感に仕上がります。
富山干柿のおいしい食べ方
富山干柿はそのまま食べても十分に満足できる甘さがありますが、少しだけ手を加えると料理の幅がぐっと広がります。日々の食卓に取り入れやすいアレンジを紹介します。
サラダに加える

食べやすいサイズにカットした富山干柿をサラダに混ぜると、自然な甘みがいいアクセントになります。レタスやベビーリーフと合わせると彩りも良く、ほんのりとした甘さがドレッシングの酸味をまろやかにしてくれます。
カットしたキウイ・リンゴ・富山干柿をマヨネーズと牛乳で軽く和えるフルーツサラダもおすすめです。
天ぷらにする

干柿の天ぷらは、外側の香ばしさと中のしっとりとした甘みが絶妙に重なる、知る人ぞ知る楽しみ方です。ほんのり温まることで、富山干柿の甘さがさらに際立ちます。
干し柿の中にクリームチーズを挟んだり塩を添えて食べると、甘みとの対比が際立ち、大人向けのおやつやおつまみとしてもおすすめです。
バターサンドにする

富山干柿にバターをはさむと、柿の甘さとバターの塩気が絶妙にマッチするバターサンドが楽しめます。
干柿を軽く温めるとバターがほどよく溶け始めて、ちょっとしたカフェスイーツのような仕上がりになります。
.富山干柿を買えるおすすめのオンラインショップ2選
富山干柿は、オンラインショップでも手軽に購入できます。中でもおすすめのお店を2つ紹介します。
1.富山干柿出荷組合連合会

富山干柿を語るうえで欠かせない存在「富山干柿出荷組合連合会」では、毎年12月上旬から年末、さらに新年の初めにかけて干柿を販売しています。
2L〜5Lまで幅広い大きさがそろい、小箱・大箱・桐箱から選べるので、贈り物の用途に合わせて選びやすいのも魅力です。6個入りのコンパクトなセットから20個入りまで用意があり、お歳暮や手土産、季節の挨拶にもよく利用されています。人気のサイズは早い段階で完売することもあるため、早めの購入がおすすめです。
富山干柿だけでなく、あんぽ柿やあんぽ柿を使った大福も販売しており、バリエーション豊かなラインナップがそろいます。どれも素材のよさがしっかり感じられる品ばかりで、初めての方でもおすすめです。
| 公式サイト | https://www.hosigaki.jp/ |
| 販売時期 | 12月上旬~12月末、翌年1月上旬 サイズによっては、販売期間中でも売り切れになることもあります |
| 問合せ先 | 0763-52-0078 受付時間9:30~17:00(販売時期のみ) |
2.フルーツよしおか

「フルーツよしおか」では、富山干柿である「越乃白柿(こしのしらがき)」と、あんぽ柿である「福蜜柿(ふくみつがき)」を取り扱っています。
「越乃白柿」は、指定生産者による限定品で、60年以上にわたり棟方志功の版画ラベルとともに親しまれてきました。8個入りから20個入りまであり、サイズも2L〜4Lから選べます。贈答用としての人気が高く、箱を開けた瞬間に特別感が伝わる品です。
福光を代表するあんぽ柿「福蜜柿」は、しっとりと柔らかい食感が特徴です。12個入りで、サイズは同じく2L〜4Lを用意。越乃白柿よりも水分を残した優しい甘さで、子どもから年配の方まで食べやすいタイプです。
どちらも南砺で長く愛されてきた味わいで、家庭用にもギフトにも選ばれています。
| 公式サイト | https://www.f-yoshioka.com/ |
| 公式Instagram | https://www.instagram.com/fruits_yoshioka/ |
| 販売時期 | 発送開始時期 福蜜柿:11月下旬 越乃白柿:2025年12月5日から受付順に順次発送(4Lサイズは2025年12月15日~) |
| 問合せ先 | 076-421-4532 営業時間 / 9:00~18:00 定休日 / 水曜日・第2第4火曜日 |
富山干柿で味わう伝統と甘みのひととき
富山干柿は、長い年月のなかで土地の気候や職人の技とともに育まれ、今日まで大切に受け継がれてきました。
そのまま味わうのはもちろん、サラダや天ぷら、ヨーグルトに入れるなどアレンジの幅も広く、子どもから大人まで食べやすい甘さも魅力です。
富山の冬を少しだけ日常に取り入れてみたい方は、ぜひ一度富山干柿を味わってみてはいかがでしょうか。