最近話題のローコスト住宅は、夢のマイホームを建てたい人の大きな味方になってくれます。通常の住宅と比べてかなり費用を抑えて家を建てられるため、注目されています。
今回は安く家を購入したい人に向けて、ローコスト住宅のメリットやデメリット、相場や家を建てる際の注意点などについてわかりやすく解説します。
富山県内にローコスト住宅を建てる場合についても補足で追加しているため、県内に住んでいる方もぜひ最後までご覧ください。
ローコスト住宅とは?

ローコスト住宅とは、建築費を抑えつつ、基本的な居住性能を確保した住宅を指します。一般的に、設計のシンプル化、規格化された建材の使用、大量生産によるコスト削減などにより、低価格を実現しています。
ただし、昨今のローコスト住宅は、低コストでも断熱性能や耐震性を確保し、住み心地を損なわないよう工夫されています。注文住宅と比べて間取りやデザインの自由度は低いものの、初期費用を抑えたい人に適した選択肢と言えます。
坪単価の全国平均と富山県の水準
坪単価は、木造住宅よりもコンクリート住宅のほうが価格は高く、工法によってことなります。また、家を建てるエリアによっても坪単価は異なります。
国土交通省の「2022年度建築着工統計調査」より、建築主が個人の居住専用住宅の床面積の合計と工事予定額の合計から地域ごとの坪単価を計算してみると、次のようになります。
全国および北陸エリアの坪単価の違い
エリア | 坪単価 |
全国 | 約68.4万円 |
全国都市部 | 約68.7万円 |
東京都 | 約80.8万円 |
富山県 | 約56.2万円 |
石川県 | 約68.5万円 |
福井県 | 約66.4万円 |
坪単価を確認することで、ハウスメーカーや工務店の建物の本体価格を比較しやすくなります。また、似たような仕様のハウスメーカーで迷ったときに、坪単価を目安にすると比較しやすくなります。ただし、坪単価の出し方はハウスメーカーによって異なる場合があるので注意が必要です。
ローコスト住宅はなぜ価格を抑えられるのか
通常の住宅と比較して、ローコスト住宅はなぜ価格を抑えられるのでしょうか?
主な理由は3点あります。
パターン化して販売している
各住宅メーカーがこれまでの知見やノウハウをもとに、住宅をある程度パターン化して大量生産することにより、低価格を実現しています。パターン化して大量生産することにより、新しく設計したり建築したりする手間を省き、より効率的に住宅を建てることができるようになりました。
大量注文することによるコスト削減
住宅を建てるために必要な建材や設備機器などを一括で大量注文することにより、コスト削減につなげています。大量注文することで各建材ひとつずつの単価が下がるだけでなく、送料の削減にもつながります。
広告費や人件費の削減
ローコスト住宅は一般的な住宅と比べて広告費や人件費をかけないように設定しています。自社ブランドを宣伝しないことで広告費を抑えたり、パターン化して大量生産することで人件費を抑えたりと、企業努力によって比較的手軽な価格でローコスト住宅の提供を実現しています。
ローコスト住宅の3つのメリット
続いてローコスト住宅のメリットを紹介します。ローコスト住宅のメリットは、3点あります。
価格の安さ
ローコスト住宅の最大のメリットはやはり価格の安さです。高額な買い物の代表格である家を購入するタイミングは、人生で恐らく1度きりでしょう。一般住宅に比べてローコスト住宅は比較的安く購入できるのが大きな魅力です。
建築期間の短さ
通常の住宅に比べてローコスト住宅は、建築期間が短いのが嬉しいポイントです。前述の通り、ローコスト住宅は建築方法や使う建材がパターン化されており、ゼロから設計しデザインする手間が省けるため、建築期間が短く済みます。少しでも早くマイホームに住みたい方にとっても、ローコスト住宅はおすすめです。
価格に対する質の高さ
価格に対する質の高さもローコスト住宅のメリットです。価格が安いからといって決して質が低いわけではなく、通常の住宅と変わらずしっかりと品質管理が行われているので安心してください。
また、富山県内にてローコスト住宅を購入したいと考えている方も多いかもしれません。その場合には、冬や春前など、日本海側特有の寒い気候に応じて強化するポイントなども家を建てる際に柔軟に対応してくれます。少しでも家の中が暖かくなるように、断熱を強化したい、壁を厚くしたいなど、気軽に相談してみると良いでしょう。
ローコスト住宅のデメリット
逆にローコスト住宅のデメリットは4点考えられます。デメリットがご自身にとってのデメリットになるかどうかを考えましょう。
建材の質に差がある
ローコスト住宅のデメリットのひとつが、通常の住宅とローコスト住宅とでは、使われている建材に差があることです。
建材の質は異なるものの、ローコスト住宅も販売前にしっかりと品質管理が行われているため、使われている建材に問題があるわけではないので、その点は安心してください。
追加オプションが限られている
ローコスト住宅を購入しようとした際、通常の住宅購入時と比べて追加できるオプションが限られていることがあります。住宅の価格が安いかわりに、決められた予算内でやりくりしなければならないのが主な理由です。
デザインが似ている場合がある
ローコスト住宅はあらかじめデザインが決まっていることがほとんどなので、他の人が購入したローコスト住宅と外観が似ている場合があります。
個性的でオリジナリティ溢れる住宅を購入したいと思っている方は、ローコスト住宅はおすすめしません。もしローコスト住宅で実現しようとした場合には、追加オプションの料金が高額になってしまう可能性があるので注意が必要です。
保証期間が短い
ローコスト住宅は通常住宅と比べて、住宅保証期間が短い場合があります。通常の住宅を購入する際、法律で義務化されている10年保証に加え、各社で30年や60年など、長期保証がついている場合がほとんどです。
それに対してローコスト住宅は法律上定められている10年保証に加えて、より短い保証期間しか付帯していないケースも珍しくありません。保証期間は各住宅メーカーによって異なるため、購入する前に必ず確認しておきましょう。
ローコスト住宅を建てる際の注意点
続いて、ローコスト住宅を建てる際の注意点について紹介します。ローコスト住宅を建てる際に気をつけるべきポイントは、次の3点です。
ローコスト住宅の相場を把握する
ローコスト住宅の相場は必ず事前に確認しておきましょう。坪単価の平均は、およそ30万~50万程度と言われていますが、なかにはローコスト住宅と謳っていてもより高額な金額の住宅も存在します。建物の広さによっても金額は異なりますが、必ず平均相場を把握してから住宅を購入するようにしましょう。
他社と比較して購入を検討する
ローコスト住宅は他社と比較して購入を検討するようにしましょう。複数社を比較して同じような金額だったとしても、プランや付帯サービスなどは住宅メーカーによってさまざまです。購入後に後悔しないためにも、他社と比較して自分自身が求める理想の条件にもっとも近い住宅メーカーを選択しましょう。
契約プランをチェックする
ローコスト住宅を購入する前に、契約プランの確認は必須です。プランをしっかり確認せずに契約すると、場合によっては後から追加料金を請求されたり、工期が大幅に遅れてしまったりすることがあります。
富山のローコスト住宅メーカーの事例
主要な住宅・不動産情報サイトであるSUUMOを参考にして、建築費1,000万円台の住宅メーカー・工務店の坪単価をまとめてみました。詳しくは各メーカーのカタログを確認してください。
タマホーム
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 40.9万円~80.9万円/坪 |
カタログ名 | 大安心の家 シリーズ |
特徴 | 夢をかなえる自由設計の住まいを良心的な価格で実現 |
ヤマダホームズ
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 53.0万円~100.0万円/坪 |
カタログ名 | Felidia(フェリディア) |
特徴 | 高気密・高断熱の家は住んでからもローコスト |
アイ工務店
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 62.0万円~78.8万円/坪 |
カタログ名 | AI STYLE |
特徴 | 「ギャップのない家づくり」を 経験豊かなスタッフと建てる適正価格の長期優良住宅 |
セルコホーム
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 48.0万円~110.0万円/坪 |
カタログ名 | カナダ住宅読本 |
特徴 | カナダ輸入住宅No.1のノウハウが息づく快適な自由設計2×4を坪30万円台から |
秀光ビルド
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 30.0万円~60.0万円/坪 |
カタログ名 | 住宅総合カタログ -これからの家づくりのスタンダード- |
特徴 | コミコミ価格の1000万円台~ 高性能住宅が諸経費から保証・アフターまで全て標準装備 |
綿半林業
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 50.0万円~70.0万円/坪 |
カタログ名 | 綿半林業パンフレットセット |
特徴 | 高品質・高性能で納得価格。建築後の暮らしを楽しむ自然素材の家 |
スウェーデンハウス
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 73.5万円~99.1万円/坪 |
カタログ名 | SAKITATE(サキタテ) |
特徴 | オリコン顧客満足度11年連続1位 標準で高性能住宅!「SAKITATE」 |
イシンホーム住宅研究会
カテゴリ | ハウスメーカー |
参考価格 | 60.0万円~75.0万円/坪 |
カタログ名 | HIKAKU実例デザイン集・立体模型つき |
特徴 | 高性能なのに実質の支払いが安い、電気・ガス・ガソリン代をほとんど買わない家 |
アントール
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 65.0万円~75.0万円/坪 |
カタログ名 | アントールの会社案内 |
特徴 | 性能・デザイン・価格のバランスのいい住まいを1000万円台から |
ステーツ
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 52.1万円~63.4万円/坪 |
カタログ名 | BEING |
特徴 | コミコミ価格30坪1793万円~の自由設計 付帯工事や住宅設備も含む価格で納得の住まい |
タカノホーム
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 65.0万円~85.0万円/坪 |
カタログ名 | 人気カタログセット |
特徴 | コストパフォーマンスに優れた高性能住宅 |
パパまるハウス
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 39.3万円~45.2万円/坪 |
カタログ名 | パパまるハウス コンセプトブック&プラン集 |
特徴 | 1,000万円台で実現する充実の標準装備と高い性能 |
メープルホームズインターナショナル
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 85.0万円~120.0万円/坪 |
カタログ名 | 総合カタログ |
特徴 | 憧れのオーダーメイド輸入住宅が1,000万円台から こだわりと予算に合わせた家作り |
ファースト設計
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | – |
カタログ名 | 建築実例集 |
特徴 | 1,000万円台で実現する充実の標準装備と高い性能 快適な家を予算に合わせて提案 |
ASOLIE | ミラタップ
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 65.0万円~105.0万円/坪 |
カタログ名 | ASOLIE | ミラタップ |
特徴 | こだわるポイントとそうでないところを決定 予算に応じてコスト・コントロールできる |
さくら
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 60.0万円~80.0万円/坪 |
カタログ名 | さくら住宅カタログ |
特徴 | きめ細やかな対応力で、高性能住宅を手の届く価格に |
家とも
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 37.2万円~58.2万円/坪 |
カタログ名 | IETOMO style |
特徴 | IKEAインテリアコーディネートを取り入れたデザイン&自由設計のローコスト住宅 |
エイ・ワン(A-1 home)
カテゴリ | 工務店 |
参考価格 | 59.1万円~78.7万円/坪 |
カタログ名 | 施工例集 |
特徴 | 1,000万円台から実現可能な、「無垢材×自由設計×コスパ」の家 |
ローコスト住宅も選択肢のひとつに!
ローコスト住宅の特徴やメリット・デメリット、注意点について紹介しました。ローコスト住宅は一般住宅に比べて住宅費用を抑えられます。一方で、建材の質に差があることを理解しておく必要があります。
住宅の購入は安い買い物ではないため、ローコスト住宅を購入する際には、しっかりとメリットやデメリットを理解したうえで、事前に契約プランを確認したり複数社と比較したりして慎重に決定することが大切です。
本記事を参考に、ぜひローコスト住宅も選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。