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富山で住宅を購入する際の流れまとめ ~新築・中古住宅それぞれ解説~

マイホーム購入はとても夢があり、ワクワクするライフイベントです。間取りやインテリア、キッチンやユニットバスなど、ライフスタイルに合わせたこだわりがある方も多いです。一方で、住宅購入の際は、悩みや不安も多くあります。購入資金が大きいだけでなく、住宅ローンや契約書の手続きなど、専門的な商談や情報の理解が必要になるからです。今回は、新築の注文住宅と中古住宅の購入の流れを整理し、その違いを解説します。

富山市の住宅着工数

富山市には約17.2万世帯、約41.4万人の方が生活をしています。また、富山市の住宅数は約19万戸あり、2019年度の新設住宅着工戸数は3,017戸で、富山県内でも最大のシェアを占めます。

日本全国のマイホーム購入の世帯主の年齢構成比を見ると、注文住宅と分譲戸建のいずれにおいても30-40代の割合が約75%であり、4分の3を占めています。富山市の場合、30-40代の人口は約10.3万人おり、この世代の方々は、現在もしくは近い将来、住宅の購入を考えているかもしれません。

新築の注文住宅の購入の流れ

まずは新築の注文住宅の購入ステップを整理します。大きく5つのステップに分けられます。

希望と条件を決める

  • まずは「希望と条件を決める」ことから始めます。どのエリアにどのような家を建てるかは百人百様、自分がどのような家を建てて、どのような暮らしをしたいかを、家族と相談し決めることが大切です。具体的には、間取り、外観・内観イメージ、こだわりポイントの3つを考えましょう。
  • もう一つ重要なポイントは、前提条件を決めることです。特に予算と住宅メーカーの水準を決めることです。この後、家を比較検討する際の選定基準になります。どの程度頭金を準備でき、住宅ローンをいくら組むか、イメージを持ちましょう。この前提条件がないと目移りしてしまい、予算オーバーしてしまうこともあります。

ハウスメーカー・工務店と土地を探す

  • 第2ステップは「ハウスメーカー・工務店探しと土地探し」です。ハウスメーカーはモデルハウスや積極的な情報提供があるため比較しやすい傾向があります。地域密着型の工務店は、低予算の場合は選択肢になります。
  • 各社の特徴、強み、評判の3つを押さえ、第1ステップで決めた希望と条件に基づき比較検討しましょう。
  • また、土地探しは、気になるハウスメーカーや工務店に依頼し探してもらうことをお勧めします。その上で、不動産会社に依頼します。複数の方法で探すことで市況や幅広く土地を探すことができます。

相見積を取得し発注するハウスメーカー・工務店と契約する

  • 第3ステップは「見積依頼と契約」です。気になるハウスメーカー・工務店を数社に絞り、希望と条件を伝えた上で、相見積を取得します。
  • 見積概算書、資金計画書、間取り図の提案内容を比較して、相性の合う1社に決めていきます。その際は、どこまで諸経費やオプション費用が入っているかを確認します。後で、追加費用がかからないように、注意深く確認しましょう。
  • その後、工事請負契約を結びますが、通常はその前に仮契約を行い、申込金を支払う流れとなります。契約代金の支払い時期とキャンセル規定を確認し、メーカーとの齟齬がないよう注意しましょう。
  • なお土地を不動産会社から購入する場合は、宅地建物取引主任者から重要事項を書面に基づき口頭で説明を受けた上で契約(売買契約)します。代金支払い時期と合わせて仲介手数料などの諸経費の確認も行いましょう。

建築プランの詳細な打合せと住宅ローンの手続きを行う

  • 第4ステップは「建築プランの詳細打合せ」です。工事請負契約後に、ハウスメーカー・工務店と建築プランの詳細打合せを行い、プランを決定するステップです。間取りの詳細、内装・外観デザイン、住宅設備、建具と材料など具体的な仕様を決めていきます。
  • また、住宅ローンの事前審査へ申込み、建築確認申請が完了した後に、住宅ローンの本審査を受けて金融機関と契約を結ぶ流れになります。
  • この段階で、万が一建築プランの変更があった場合は、変更契約を結ぶ必要があります。建築確認も再申請が必要になりますので注意が必要です。

着工・竣工・引き渡し

  • 最後のステップは「着工・竣工・引き渡し」になります。着工前に安全祈願の地鎮祭、骨組み完成後には上棟式を行います。また、着工後には、引っ越しの準備と新居の家具・家電の購入準備を行いましょう。特に納品可能時期の確認は忘れないようにしましょう。
  • 建物が完了したら、市区町村による完了検査を受けて検査済証が発行されます。建物の引渡し前に、施主による立会いチェックを行いますので、傷や汚れや不具合について指摘し直してもらいます。
  • 引き渡し日には、住宅ローンが実行され建築代金の支払いが行われ、建物が自分名義で登記されます。鍵と保証書等の説明を受け、引き渡しが完了します。晴れて入居が可能になり、引っ越しを済ませたら、新しい生活がスタートします。

中古住宅購入の流れ

中古住宅という性質上、購入検討時には、まだ売主が住んでいることも良くあります。そのため、新築住宅とは購入の流れが異なります。中古住宅の流れも大きく5つのステップに分けられます。中古住宅の場合は、購入後にリフォームやリノベーションを行い、こだわりのマイホームに改造することも多いです。中古住宅購入のメリット/デメリットをまとめた記事も合わせてご確認下さい。

中古物件の情報を収集し、気になる物件の内覧を行う

  • 情報収集する際は、①購入予算、②間取りと居住面積、③立地条件を明確にし、比較検討することが大切です。3つの前提条件が明確でないと、目移りして予算オーバーしたり、居住エリアのイメージがずれたり、購入後の後悔につながることもあります。
  • 気になる物件が見つかったら不動産会社へ内覧の申込をします。内覧時の確認ポイントを踏まえ、実際の暮らしのイメージを描くことをお勧めします。
  • また、内覧は複数回行い、午前と午後、雨天時などの物件の状況を把握することが大切です。合わせて周辺の交通状況なども確認します。

購入の申し込みと住宅ローンの審査を行う

  • 内覧を通じて購入を決めたら、売主への購入申し込みを行います。不動産会社経由で、購入申込書を記入し、提出することになります。
  • 購入希望条件については、不動産会社と相談し、売主との交渉をすることになります。
  • 住宅ローンを利用する場合は、金融機関の住宅ローンの事前審査を行います。金融機関からの仮承認を得ることになります。

重要事項説明を受ける

  • 売買契約を締結する前に、重要事項説明を受けることになります。
  • 新築物件同様に、重要事項説明とは、宅地建物取引士から物件の詳細情報および売買の条件に関する説明を受けることです。
  • 説明内容を確認したら、売買契約の締結に進むことになります。
  • また、重要事項説明の内容を事前に把握するために、売買契約の手続きは別日で設定するほうが望ましいです。

売買契約とローン契約を行う

  • 売買契約書の内容を買主と売主で確認し、署名・捺印をし、売主に対して手付金を支払うことになります。
  • 手付金額は、売買代金の5〜10%程度が目安となります。
  • 不動産会社へ仲介手数料を支払います。支払いタイミングは、売買契約時と引き渡し時に分割支払いの場合、売買契約時に一括支払いの場合、引き渡し時に一括支払いの場合があります。
  • 売買契約書を締結したら、金融機関による住宅ローンの本審査を受けます。
  • 本審査では住民票や源泉徴収票、住民税の課税証明書、売買契約書などが必要になります。
  • 承認通知が届いたら、新住所の住民票や印鑑証明を金融機関に持参して、住宅ローンの契約を行います

引き渡し

  • 買主は残代金を売主に支払い、売主は土地建物を引渡すことになります。
  • 引渡し時は、買主、売主、仲介の不動産会社、司法書士、金融機関担当者で行うことが一般的になります。
  • ローンの実行、残金の振込、登記の申請を行うことになります。
  • 売主から買主へ物件の鍵を渡して完了することになります。

新築の注文住宅と中古住宅の違いのまとめ

中古住宅の購入の流れは、新築の注文住宅とは異なる3つの違いがあります。

  1. 新築とは異なり、中古物件情報を収集し、希望物件の内覧を行います。
    情報収集する希望物件の条件は、購入予算、間取りと居住面積、立地を明確にすることが重要です。また、内覧も複数回行うことで、暮らしのイメージを持つこと、午前と午後、晴れの日と雨の日の違いを確認することが必要になります。
  2. 購入の申込みは不動産会社経由で売主へ提出し、売主に対して手付金、不動産会社に対して仲介手数料がかかります。中古住宅の場合は、既存物件の購入となるため売買契約書を売主に提出することになります。新築の注文住宅の場合は、工事請負契約を結んで、竣工後に引き渡しとなります(土地も購入する場合は、土地の売買契約書が必要になります)。また、売買契約時に、売主に対して手付金、不動産会社に対して仲介手数料の支払いが発生します。
  3. 入居までの期間が、新築住宅と中古住宅では異なります。
    新築住宅も中古住宅も一品一葉であるため、契約から入居までの期間は個別案件に依存しますが、一般的には中古住宅の方が早く入居できます。中古住宅の場合は、売主と買主の状況に応じて決められるため、交渉・調整がしやすい特徴があります。

新築住宅と中古住宅の購入の流れの違いを理解して、自分や家族のライフスタイルに合ったマイホームづくりを検討しましょう。また、ハウスメーカーや工務店、不動産会社、住宅ローンの金融機関と綿密にコミュニケーションをとって、具体的な検討をすることが大切です。場合によっては建築士や行政書士などの専門家の意見・アドバイスを聞きながら検討を進めることをお勧めします。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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