北陸地方に位置する富山県は、全国的にみても平均気温が低く、冬は厳しい気候になります。そのため、外に出かけるときはもちろん、家の中も寒さ対策は必須です。しっかりと対策をしていないと、暖房をつけていてもなんだか寒いと感じてしまうかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、二重窓を取り入れることです。窓を二重にすることで、保温効果や断熱効果はもちろん、結露防止にもつながります。
本記事では二重窓のメリットや種類、特徴などを分かりやすく解説します。富山県内に在住で、これから戸建てを建てようと考えている方は必見の内容となっているのでぜひ最後までお読みください。
富山の冬を乗り切るには「二重窓」が必要?
富山県は冬になるにつれ、平均気温が下がり寒い日が続きます。気象庁が公表しているデータによると、2022年の富山県の平均気温は12月は5.1℃、1月は2.0℃、2月は2.3℃となっています。
東京都の2022年の平均気温が、12月が7.5℃、1月が4.9℃、2月が5.2℃ということから、北陸地方に位置する富山県の冬はかなり寒く、冷え込みます。
そこで家の中を常に暖かく維持しておくために重要なのが二重窓です。二重窓とは、名前の通り窓が二重になっている構造の窓のことです。
「内窓」や「インナーサッシ」とも呼ばれており、現状の1枚窓の内側にさらに1枚窓を追加するのが通常です。二重窓にすることで、断熱効果だけでなく、省エネや防音といった効果も期待できます。
リフォーム工事をすれば現状の窓を二重窓にすることも可能ですが、富山県内でこれから新しく家を建てる方は、ぜひ最初から窓は二重窓を採用するのがおすすめです。
二重窓のメリット4つ
二重窓は通常の窓と比較してどんな点が優れているのでしょうか。ここからは二重窓のメリットを4つ紹介します。
高い断熱性
二重窓の大きなメリットの1つが、高い断熱性です。窓の厚さや材質、性質によっても異なりますが、一重窓と比較したときに、二重窓のほうが室温を長く維持することができます。
家の中を見渡しても、窓はもっとも空気の出入りが大きい箇所です。せっかく暖房などで室内を温めたとしても、一重窓だと保温効果が低いため、せっかく温めた空気が外に逃げてしまいます。
対して二重窓を採用することで窓と窓の間に空気の層を作り、保温性が高まり結果的に温かい状態を維持することができます。
住宅劣化の原因である結露の軽減
二重窓を採用することで、住宅劣化の原因となる結露を軽減できます。朝起きたら窓が結露で濡れている、なんて経験はありませんか?結露は、窓のサッシが外気温で冷えることにより発生します。
結露を放置し続けると、カビが生えて住宅が劣化してしまったり、ダニが発生してしまったりします。
しかし、二重窓を採用することで窓と窓の間を作り、室内との温度差を少なくすることで結露を軽減できるのは大きなメリットです。
強風防止効果
二重窓を付けることにより、強風防止効果も期待できます。二重窓は構造的に2枚の窓が組み合わさっているため、一重窓と比べて割れにくいのが大きな特徴です。
例えば台風が発生して強風が吹き、物が飛んできたとしても、二重窓の場合は割れづらいため安心です。また、一重窓と比較して耐震性もアップしているので地震発生時でもより安心して暮らすことができます。
騒音防止効果
二重窓にすることで、ある程度の騒音を防ぐことが可能です。二重窓を設置すると、窓と窓の間に隙間が生まれ、そこに空気層をつくることができます。窓と窓の間に生まれた空気層によって、窓の防音効果が高まるというメリットがあります。
窓ガラスの種類と特徴
つづいて、窓ガラスの種類と特徴について解説します。ガラスの種類はたくさんありますが、主に二重窓で採用されているガラスは以下の4種類が多いです。
単板ガラス
単板ガラスは1枚の板ガラスで構成されたものを言います。3〜5mmのものが主流で、他のガラスと比べてかなり薄いのが特徴です。薄いからこそ、
見た目の圧迫感も少なく、他のガラスよりも価格や安いのが魅力です。断熱性や遮熱性は他のガラスと比べると低くなりますが、予算が限られている方にはおすすめです。
複層ガラス(ペアガラス)
複層ガラス(ペアガラス)は2枚以上の板ガラスを組み合わせたもので、いわゆる二重窓に一般的に取り入れられているのがこちらです。2枚のガラスの間に空気層を作ることで結露の発生を抑制するほか、重ね合わせることで断熱効果もより高くなります。単板ガラスの約2倍の断熱効果があると言われています。
高断熱複層ガラス(Low-Eガラス)
高断熱複層ガラス(Low-Eガラス)は複数枚のガラスで構成されており、かつ内側のガラスが特殊な金属膜(Low-E金属膜)で覆われたものを指します。
他の種類のガラスに比べて断熱性に優れており、部屋の中の熱を逃しづらく保温性を高く保ってくれるのが最大の魅力です。その結果、暖房の効きが良くなり、電気代の節約につながります。
また、日差しを通しやすい特徴も持ち合わせているため、冬の日中でも太陽熱を取り入れながら暖かく過ごすことが可能です。
遮熱高断熱複層ガラス(Low-Eガラス)
特殊な金属膜(Low-E金属膜)を室外側の窓にコーティングしたのが遮熱高断熱複層ガラス(Low-Eガラス)です。一般的な複層ガラスと比較しても、より高い断熱性があります。
遮熱性に優れており、他の種類のガラスに比べて太陽光の日差しをよりカットできます。
室外から部屋の中へ熱を入れないため、暑い夏には快適に過ごすことができます。冬は暖房を付けることにより熱を外に逃がしづらくなり、1年を通じて快適に過ごせます。
富山の家づくりに寒さ対策は必須!
本記事では、富山県の寒い冬を乗り切るための対策として、二重窓について紹介しました。
同じ窓ガラスでも一重にするか、二重にするかによって断熱性や保温性が大きく異なってきます。また、使用するガラス材によっても断熱効果が異なります。
これから富山県で家の建築を検討している方はぜひ本記事を参考に、二重窓の導入を検討してみてはいかがでしょうか。