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【フラット35】どんな人に向いている?利用可能な地域連携型もチェックしよう!

注文住宅を建てる際や、建売住宅を購入する際に利用する住宅ローン。住宅ローンで多くの方が悩むのが、金利の選択です。借入期間中の金利が変動する変動金利や、借入期間中の金利が変わらない全期間固定金利などがあります。本記事では、フラット35について解説するとともに、地域連携型についてもお伝えします。

フラット35とは

借入時に返済終了までの金利が確定する安心のローン

フラット35は、独立行政法人 住宅金融支援機構が運営しており、全国300以上の金融機関と提携しています。特徴は、借り入れした時から終了した時までの金利が確定する「全期間固定金利型住宅ローン」です。

全期間固定金利は、変動金利よりも金利が高くなりますが、想定外に金利が上昇するリスクがないので安心です。変動金利の場合、10年後、20年後の金利予測はありますが、実際に適用されるわけではありません。
フラット35を利用し、金利を確定させて月々の住宅ローン返済額を把握することで、ライフプランが立てやすくなります。
また、繰上返済手数料が不要なこともメリットです。資金に余裕のある方は、繰上返済することで、利息の支払いも減らせます。
※一部繰上返済の返済額は、お客さま向けインターネットサービス「住・My Note」利用の場合は10万円以上、取扱金融機関の窓口利用の場合は100万円以上となります。

フラット35S(ZEH)などもある

フラット35には、ZEH水準の住宅を取得する場合に、フラット35の借入金利を一定期間引き下げるフラット35S(ZEH)という制度があります。省エネ性能の高い住宅の取得を金利引下げで応援する制度です。

ZEHは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語です。ZEH住宅は、外壁や屋根、窓などの外皮の断熱性能などを大幅に向上させ、省エネルギー設備を導入し、太陽光発電による電力自給を行うことで、生み出すエネルギーが生活で消費するエネルギーを上回る住宅を指します。

ZEH基準を満たす家は、LED照明や省電力稼働の冷暖房設備、高性能な窓や高断熱材の使用、太陽光発電の設置など、住宅の性能を向上させるため、初期費用(イニシャルコスト)が高くなります。一方、「住宅借入金等特別控除」や、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」の限度額が、一般の住宅に比べ拡充されます。
また、住宅の性能が高くなることで、居住した後に必要となる様々な維持費用(ランニングコスト)が少なくなる可能性があります。イニシャルコストだけでなく、利用できる制度やランニングコスト、住む上での快適性も考慮に入れることが大切です。
フラット35S(ZEH)は、金利で長期間優遇措置が受けられます。

引用:https://www.flat35.com/loan/flat35s_zeh/index.html

フラット35S(ZEH)の技術基準

一戸建ての場合

区分断熱等性能一次エネルギー消費量
(対省エネ基準)
適用条件(注1)
再エネ
※1除く
再エネ含む
『ZEH』強化外皮基準
【断熱等性能
等級5相当】
▲20%以上▲100%以上
Nearly ZEH▲75%以上▲100%未満寒冷地
低日射地域
多雪地域(注2)
ZEH Oriented(再エネの導入は必要ない)都市部狭小地
多雪地域
※1 再エネとは「再生可能エネルギー」をいいます。(注1)Nearly ZEHおよびZEH Orientedの適用条件(地域)は、適合証明検査で確認します。
(注2)都市部狭小地の場合であっても、Nearly ZEHの断熱等性能および一次エネルギー消費量の基準に適合するときは、Nearly ZEHの対象になります。
引用:【フラット35】S(ZEH) 技術基準:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)

適用基準

寒冷地地域区分(※1)が1又は2の地域の住宅
低日射地域年間の日射地域区分(※2)がA1又はA2の地域の住宅
多雪地域建築基準法施行令第86条第1項に規定する垂直積雪量が
100センチメートル以上に該当する地域の住宅
都市部狭小地北側斜線制限の対象となる用途地域等
(第一種及び第二種低層住居専用地域
第一種及び第二種中高層住居専用地域並びに地方自治体の条例において
北側斜線制限が定められている地域)であって、
敷地面積が85㎡未満の土地にある住宅(住宅が平屋建ての場合を除く。)
住宅用途の階層数住宅用途部分が床面積の半分以上を占める階層の数(地階を含む。)
(※1)建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令における算出方法等に係る事項(平成28年国土交通省告示第265号)の別表第10に定める地域区分
(※2)一次エネルギー消費量の計算において用いられる、水平面全天日射量の年間積算値を指標として日本全国を日射の少ない地域から多い地域まで5地域に分類した地域区分
引用:【フラット35】S(ZEH) 技術基準:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)

フラット35利用の条件

注文住宅や建売住宅でフラット35を利用する場合の条件を紹介します。

  1. 申込み時の年齢が満70歳未満であること
  2. 日本国籍を有している、もしくは永住許可を受けているまたは特別永住者であること
  3. 年収に占める年間合計返済額の割合(総返済負担率)が基準値以下であること
  4. 資金使途は申込み者本人またはその親族が住む新築住宅の建設・購入資金であること
  5. 住宅金融支援機構が定めた技術水準を満たす住宅であること
  6. 床面積が一戸建てで70㎡以上あること
  7. その他(借入額・借入期間)

条件① 申込み時の年齢が満70歳未満であること

フラット35の申込み時に申込者が満70歳未満である必要があります。満70歳以上の場合でも、申込者本人の子や孫などを債務の後継者として指定する「親子リレー返済」を利用することで、申込みが可能となります。

条件② 日本国籍を有している、もしくは永住許可を受けているまたは特別永住者であること

日本国籍を有していることが条件です。外国籍の方であっても「永住者」または「特別永住者」の資格があれば利用できます。

条件③ 年収に占める年間合計返済額の割合(総返済負担率)が基準値以下であること

フラット35を利用する際に、すべての借入(フラット35のほか、自動車ローン、教育ローン、カードローンなど)を含めた年間合計返済額の割合が年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下でなければなりません。

条件④ 資金使途は申込み者本人またはその親族が住む新築住宅の建設・購入資金であること

フラット35は申し込み者本人またはその親族が住む住宅を新築するための建設資金あるいは購入するための資金としてのみ借りることができます。第三者に賃貸する目的の物件などの投資用物件の取得資金には利用できません。万が一、用途外に使用しているとされるとローン残高の一括返済を求められることがあります。

条件⑤ 住宅金融支援機構が定めた技術水準を満たす住宅であること

フラット35を利用するためには、建設・購入する新築住宅について、住宅金融支援機構が定める技術基準に適合していることを示す適合証明書を取得する必要があります。この適合証明書は、検査機関へ物件検査の申請を行い、合格すると交付されます。

基本項目と概要
一戸建て住宅等(※1)マンション
接道原則として一般の道に2m以上接すること
住宅の規模(※2)70平方メートル以上30平方メートル以上
住宅の規格原則として2以上の居住室(家具等で仕切れる場合でも可)
ならびに炊事室、便所及び浴室の設置
併用住宅の床面積併用住宅の住宅部分の床面積は全体の2分の1以上
戸建型式等木造の住宅(※3)は一戸建てまたは連続建てに限る
断熱構造住宅の外壁、天井または屋根、床下などに所定の厚さ以上の断熱材を施工
(断熱等性能等級2レベル以上)
住宅の構造耐火構造、準耐火構造(※4)または耐久性基準(※5)に適合
配管設備の点検点検口等の設置共用配管を構造耐力上
主要な壁の内部に設置しないこと
区画住宅相互間等を1時間準耐火構造等の界床・界壁で区画
床の遮音構造界床を厚さ15cm以上(RC造の場合)
維持管理基準管理規約管理規約が定められていること
長期修繕計画計画期間20年以上
※1. 一戸建て住宅等には、連続建て住宅及び重ね建て住宅を含みます。
※2. 住宅の規模とは、住宅部分の床面積をいい、車庫や共用部分(マンションの場合)の面積を除きます。
※3. 木造の住宅とは、耐火構造の住宅及び準耐火構造(※4)の住宅以外の住宅をいいます。
※4. 準耐火構造には、省令準耐火構造を含みます。
※5. 耐久性基準とは、基礎の高さ、床下換気孔等に関する基準です。
引用 https://www.flat35.com/loan/tech_shinchiku.html

条件⑥ 床面積が一戸建てで70㎡以上あること

フラット35を利用する場合、一戸建ての床面積が70㎡以上あることが条件になっています。

条件⑦ その他(借入額・借入期間)

・借入額
100万円以上8,000万円以下(1万円単位)で、建設費※ または購入価額以内
※ 土地取得費に対する借入れを希望する場合は、その費用を含みます。

・借入期間
15年(申し込み者本人または連帯債務者が満60歳以上の場合は10年)以上で、かつ、次の(1)または(2)のいずれか短い年数(1年単位)が上限となります。

(1)「80歳」-「申込時の年齢※1※2(1年未満切上げ)」
※1 年収の50%を超えて合算した収入合算者がいる場合には、申し込み者本人と収入合算者のうち、高い方の年齢を基準とします。
※2 親子リレー返済を利用する場合は、収入合算者となるか否かにかかわらず、後継者の年齢を基準とします。
(2)35年

どんな人におすすめできる?

安定した資金計画を立てたい方

フラット35は、全期間固定金利の住宅ローンです。金利の変動がないため、月々の住宅ローン返済額を把握することができます。車の購入や養育費、教育費の計画など、将来にわたり安定した資金計画を立てたい方におすすめできます。

金利上昇リスクに不安を抱えたまま生活したくない方

借入の全期間に渡り金利が固定されるため、金利上昇リスクに不安を抱えたまま生活したくない方、金利の上がり下がりを気にしたくない方におすすめできます。

質の高い住宅を取得する方

ZEH技術基準を満たす=住宅の性能向上=質の高い住宅と言えます。ZEH技術基準を満たす家を建てたり、購入する方は、フラット35S(ZEH)を利用できるので、おすすめできます。

計画的に繰上返済したい方

フラット35では繰上返済手数料が不要で、借入金の全部または一部を繰り上げて返済することができます。繰上返済を行うことで、総返済額を減らしたり、完済する時期を早めたりすることができます。計画的に繰上返済したい方や、資金に余裕のある方は、繰上返済することで、利息の支払いを減らせます。

借入金の一部を繰り上げて返済する方法としては、以下の2つがあります。

  1. 「月々の返済額は今までどおりの額にし、返済額に応じて借入期間を短縮する方法」
  2. 「借入期間は今までどおりの期間にし、月々の返済額を少なくする方法」

※一部繰上返済の場合、繰上返済日は毎月の返済日となります。また、返済額はお客さま向けインターネットサービス「住・My Note」利用の場合は10万円以上、取扱金融機関の窓口利用の場合は100万円以上となります。

富山市で利用できる【フラット35】地域連携型

引用:https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/flat35kosodate/index.php/Organizations_tree/execute/162019

【フラット35】地域連携型とは、子育て世帯や地方移住者等に対する積極的な取組を行う地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、住宅取得に対する地方公共団体による補助金交付などの財政的支援とあわせて、【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度です。本記事では、富山市で利用できる新築住宅取得時の地域連携型の内容を記載します。

富山市まちなか住宅取得支援事業

a.概要
 「まちなか」で一定水準以上の住宅を新築又は購入し居住される方に補助されます。

b.補助額
 上限50万円
(金融機関からの住宅ローン借入額の3%とし、借入金の使途が自由なフリーローン等は対象外)

c.補助事業の要件
 (1)共通要件

  • 新耐震基準(昭和56年6月1日以降の基準)への適合。
  • 1住戸につき1回限り(過去に当該補助金を受けている物件は対象外。)
    • 他の補助金とは原則併用不可。

①本補助金は国費が充当されています。国の補助事業(こどもエコすまい支援事業やZEH支援事業等)とは併用できません。

②市の他の住宅建設又は取得に関連した補助事業(ZEH導入補助事業やとやまの木がみえる家づくり推進事業等)とは併用できません。

(2)一戸建て住宅の場合

・住戸専用面積75㎡以上(インナーガレージやポーチ等の非居住部分の面積は含めません。)

・敷地内緑化

①敷地面積の5%以上、うち2%以上を接道部分(道路境界線から5m以内)にて確保すること。(ただし、まちなか居住環境指針の「中心ゾーン」は緑化不要)

②フェンスや駐車スペースの後ろの植栽は接道部分に算定できません。

引用:富山市 まちなか住宅取得支援事業

富山市公共交通沿線住宅取得支援事業

a.概要
「公共交通沿線居住推進補助対象地区」で一定水準以上の住宅を新築又は購入し居住される方に補助されます。

 b.補助額
上限30万円(金融機関からの住宅ローン借入額の3%とし、借入金の使途が自由なフリーローン等は対象外)

さらに下記の「補助額上乗せ」があります。両方とも該当する場合は最大で上限50万円となります。

・申請者(連名申請者全員)が「公共交通沿線居住推進補助対象地区」以外から転入・転居する場合:上乗せ 10万円

・住宅部分の面積が125平方メートル以上で、かつ60歳以上の高齢者を含む4人以上の家族構成の場合:上乗せ 10万円

 c.補助事業の要件

(1)共通要件

・まちなか(都心地区)以外からの転居(申請者の転居前住所が「まちなか」であれば補助対象外)

・新耐震基準(昭和56年6月1日以降の基準)への適合

・1住戸につき1回限り(過去に当該補助金を受けている物件は対象外。)

・他の補助金とは原則併用不可

①本補助金は国費が充当されています。国の補助事業(こどもエコすまい支援事業やZEH支援事業等)とは併用できません。

②市の他の住宅建設又は取得に関連した補助事業(ZEH導入補助事業やとやまの木がみえる家づくり推進事業等)とは併用できません。

(2)一戸建て住宅の場合

・敷地面積200㎡以上

・住戸専用面積100㎡以上(インナーガレージやポーチ等の非居住部分の面積は含めません。)

・敷地内緑化

①敷地面積の5%以上、うち2%以上を接道部分(道路境界線から5m以内)にて確保すること。(ただし、まちなか居住環境指針の「中心ゾーン」は緑化不要)

②フェンスや駐車スペースの後ろの植栽は接道部分に算定できません。

引用:富山市 公共交通沿線住宅取得支援事業

フラット35のまとめ

フラット35は金利が全期間固定金利のため、経済動向に左右されず、金利を気にせず、また、月々の支払い額も決まっているので、返済計画が立てやすいことがメリットです。
富山市では、地域連携型の制度があります。お近くの金融機関にご相談の上、ご自身に合う住宅ローンを検討してみてください。

  • 記事を書いたライター
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yusuke

yusuke

A型とよく言われますがO型です。両親はB型です。

東京で育ち、縁あって移住し、富山で家を建てて暮らしています。新卒で都市銀行に入行後、現在富山市の事業会社で管理部門に従事しています。日々、仕事に家事に勉強に励んでいます。 ◆ FP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)◆

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  2. 【フラット35】どんな人に向いている?利用可能な地域連携型もチェックしよう!

  3. 富山の家づくりに大事な4つの心得(整理・お金・気候・間取り)

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