防災

地震の家具転倒防止対策6選・おすすめアイテム7つと使用方法

家具の転倒防止対策が必要な理由

東京消防庁が提供している「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」によると、近年発生した地震における家具類の転倒・落下・移動が原因のケガ人の割合は、約30%~50%とされています。地震は災害の中でも発生予測が難しいため、発生直後に自分がどこにいるかも予測することは不可能に近いですが、それでも家の中にいる確率は他の場所に比べても高いといえます。

また、地震により家具類の転倒・落下・移動が発生するとケガだけでなく、火災や避難障害と言った危険も生じる可能性があります。ケガ・火災・避難生涯の3つの危険から身を守るためにも、家具類の転倒・落下・移動防止対策は非常に大切です。
参考:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-bousaika/kaguten/handbook/02.pdf

家具の転倒防止対策6選

家具の転倒防止対策の重要性を改めて確認できました。では、具体的にどのような対策が有効なのでしょうか。家具の転倒防止対策を6つ紹介します。

なるべく部屋に家具を増やさない

家具の転倒防止対策1つ目は「なるべく部屋に家具を増やさない」ことです。クローゼットや納戸などの備え付け家具に収納し、タンスやハンガーラックなどの家具類は、必要なもの以外、生活空間に置かないように工夫してみましょう。転倒した際に下敷きになることを防ぐだけでなく、部屋にスペースを空けることで、家の中での避難場所を多く確保することにもつながります。シンプルですが簡単でとても有効な対策です。

避難経路確保のレイアウト

転倒防止対策2つ目は「避難経路確保のレイアウト」です。地震発生直後は揺れが収まる前に、無理に外に出ることで被害を拡大する恐れがあります。しかし、住んでいる地域によっては揺れが収まり次第すぐに避難が必要な場合もあるでしょう。スムーズに避難するためには避難経路の確保が重要です。家具の転倒によりドアや避難経路を塞いでしまわないように、レイアウトを工夫します。
また、転倒だけでなく引き出しの飛び出しにも注意しながら家具を置く方向を考えると良いでしょう。

火災などの二次災害を防ぐ

転倒防止対策3つ目は「火災などの二次災害を防ぐ」です。燃えやすい素材でできた家具や発火の恐れのある家具が、ストーブやコンロなどに転倒・落下・移動すると、火災などの二次災害を起こす危険性が高まります。
家具の転倒防止を考えるとともに、火災発生のリスクが高い場所では、家具を選ぶ際に素材の確認の意識を持つことも大切です。

家具に合わせた方法で固定する

転倒防止対策4つ目は「家具に合わせた方法で固定する」です。家具の転倒防止アイテムを導入しても、家具との相性が悪かったり使い方が間違っていたりすると、効果を得られません。

例えば、タンスのように壁に面して設置することが多い家具は転倒防止用の器具での固定が有効です。背の高い食器棚や本棚であれば、転倒防止用の突っ張り棒を天井との間に設置すると良いでしょう。壁に面して置いていない机や椅子などの家具は滑り止めを使用すると安定します。

家具ごとに対策が変わってくるため、転倒防止グッズを購入する際は、使用方法をよく確認したりお店の人に相談したりするようにしましょう。

重いものは低い位置に置く

転倒防止対策5つ目は「重いものは低い位置に置く」です。重いものをなるべく下に収納すれば家具の重心を下げられます。重心が下がるとその分家具が倒れにくくなります。また、重いものが高い位置から落下する二次被害防止にもつながるので、収納する際に意識しましょう。できるだけ家具の上に物を置かない工夫も重要です。

背の低い家具を購する

最後の家具の転倒防止対策は「背の低い家具を購入する」ことです。背の低い家具は比較的倒れにくく、また転倒した際に避難経路を塞ぎにくくしたり頭の上に落ちてきたりなどのリスクを軽減できます。背の低い家具であっても転倒防止対策のアイテムを使用しさらに安定感を高めることも重要です。

転倒防止におすすめのアイテム7選と使用方法

転倒防止対策におすすめなアイテムを7つ紹介します。先述した通り家具や配置する場所によって使用するアイテムが異なりますので、使用方法も一緒に見ていきましょう!

転倒防止粘着マット

引用:https://www.irisplaza.co.jp/index.php?KB=SHOSAI&SID=H527219

転倒防止粘着マットは、優れた粘着性により家具などの底面に貼るだけで、地震による転倒や落下を防止してくれます。アイリスオーヤマの転倒防止粘着マットは、固定したい家具に合わせて自由にカットして使用できるため、インテリアの邪魔にならないのも嬉しいポイントです。水洗いすれば繰り返し使用できます。
サイズは4種類、お値段は580円(税込)からとリーズナブルで取り入れやすい転倒防止アイテムです。

家具転倒防止伸縮棒

引用:https://ec.heianshindo.co.jp/products/heian-ueq-35k

家具転倒防止伸縮棒、いわゆる突っ張り棒です。家具の天面と天井の間に取り付けることで、地震による転倒リスクを軽減します。平安伸銅工業株式会社の「家具転倒防止突っ張り棒 2本組」は、ネジやクギが不要で、簡単に取り付けできます。また、震度6強の耐震性能検証済みです。カラーはブラックとホワイトの2種類で、長さは4種類から選べます。

転倒防止ベルト

引用:https://direct.sanwa.co.jp/ItemPage/100-PL023

テレビ転倒防止ベルトは、液晶テレビの転倒防止グッズです。サンワダイレクト本店のテレビ転倒防止ベルトは、テレビのVESAに取り付け可能で壁固定もできます。またテレビ台に設置しやすいクランプ式でテレビ台も壁も傷つけず、さっと挟みこんで設置できるため付け替えも簡単です。

テレビが大型&軽量になってきたことで、テレビが転倒する危険が増えてきました。テレビが転倒すると下敷きになるほか、液晶が割れて飛び散ることもあります。また、地震対策だけでなく、小さなお子さんがいるご家庭での普段使いもおすすめです。なお、ネットショップ限定の販売となりますので、購入の際はご注意ください。

家具転倒防止プレート

引用:https://www.irisplaza.co.jp/index.php?KB=SHOSAI&SID=H247423

家具転倒防止プレートは、タンスや食器棚の家具類の下に敷くだけで倒れにくくする家具転倒防止アイテムです。アイリスオーヤマの家具転倒防止プレートは、ハサミやカッターでカットでき長さを自由に調節できます。半透明の合成樹脂で目立ちにくいのも嬉しいポイントです。サイズは4種類あります。※製品は予告なく仕様変更される場合があります。

キャスターストッパー

引用: https://www.amazon.co.jp/dp/B0D41BWDYJ/

キャスターストッパーは、キャスター付きの家具の転倒を防止する耐震アイテムです。LIKENNYのキャスターストッパーは、高品質のエラストマーゴムで出来ており、耐久性と耐摩耗性があります。キャスターに元々付いているロックだけでは抑えきれない大きな振動でも滑り止め効果が期待できます。

キャスターストッパーは、キャスターのサイズに合うものであれば、オフィスチェアや棚、ベッド、冷蔵庫、コンピュータデスクなど、さまざまな家具に使用可能です。地震による家具の転倒防止だけでなく、防振・防音・床の保護・傷防止にも役立ちます。

ガラス飛散防止フィルム

引用:https://amzn.asia/d/5vz5lAb

ガラス飛散防止フィルムは、設置することで地震や台風などの災害発生時にガラスが割れても破片を飛び散りにくくし、割れたガラスの破片による怪我の防止ができる耐震アイテムです。

康東株式会社の窓ガラスミラーフィルムは、サイズを自由にカットでき、水で簡単に貼り付けできます。ガラス飛散防止だけでなく、不注意による傷の防止にもなります。
また、日光を室内に取り込んで明るさを維持しながら外からの視線を遮り、プライバシー保護効果を高めたり、遮熱断熱シートでエアコン効率をアップしたりできます。フィルムの色や使用感でお悩みの方は、サンプル提供サービス(2024年6月現在利用可)を試してみると良いでしょう。

耐震ダンパー

引用:https://www.amazon.co.jp/dp/B07W667C73

耐震ダンパーは、壁と家具の間に貼るだけで衝撃パッドが地震の揺れを吸収し、家具の転倒事故を防止する耐震アイテムです。震度7の振動実験にクリアしており、総耐荷量は115kgであるため、タンスやキャビネット、本棚などさまざまな緩みのある家具をしっかりと固定できます。

剥がせる粘着シートを利用しており、穴あけ不要で壁を傷つけることがないため、賃貸でも心配なく簡単に使うことが出来ます。地震に備えて家具を固定するために導入すると良いでしょう。

地震から命を守るために家具の転倒防止対策をしっかりしよう

今回は、地震対策の中でも「家具の転倒防止」について詳しく解説してきました。
大きな地震が発生すると「地震への備えをしなくては」とネットショップやホームセンターなどで防災グッズや非常食を購入する方が増えます。実際、目の前で起こっていないことに対して準備するのは億劫に感じてしまい、ついつい後回しにしてしまうこともあるでしょう。しかし、発生が予測できない地震をはじめとする災害への対策は、日頃からの備えがとても重要です。

また、ただアイテムを購入するだけでなく、使い方や本当に必要なものが何かを改めて確認することも地震対策には必要です。地震から自分や大切な人を守るためにも、正しい知識を身に付けてできることから始めていきましょう。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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