桜の咲く季節がやってきましたね。富山市中心部を流れる松川の桜。その魅力や歴史を探ります。また、気になる能登半島地震による影響の最新情報も紹介します。
富山市松川べりの桜を見に行こう!
日本の春を彩る美しい桜の季節がやってきました。
富山の桜の名所といえば、真っ先に思い浮かべるのは松川ではないでしょうか。富山市の中心部に位置して、毎年たくさんの花見客で賑わう松川べり。
今回は松川の桜の魅力と歴史を深掘りしていきます。
また、能登半島地震の影響で、遊歩道や遊覧船の運航はどうなるのか気になるところですよね。最新の情報もしっかりと紹介するので、お花見の参考にしてください。
日本さくら名所100選にも選ばれている松川の桜
「日本さくら名所100選」(公益財団法人日本さくらの会)に選ばれている松川の桜。正式には「松川公園」として登録されていて、富山県内では他に、高岡古城公園が選ばれています。
上流の磯部の布瀬橋から、いたち川合流点下流の宮下橋まで、3.9kmにわたる松川べりには右岸側と左岸側を合わせてソメイヨシノが530本植えられています。
遊歩道には、「水と緑のプロムナード」をテーマに28基の彫刻像が設置されていて、市民の散歩コースとして親しまれています。
桜と芸術作品との共演が見られるのはこの季節ならではです。桜を愛でながら芸術観賞をして豊かなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
松川遊覧船で優雅な花見を満喫
松川の桜は水上からも楽しむことができます。優雅なクルージングを満喫できる松川遊覧船はおすすめですよ。
松川遊覧船の料金
料金は桜の開花状況によって異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。
スプリングクルーズ期間 3/20〜4/25 【開花中、割増料金】 | 一般 | 大人と小人の合計が 15名様以上の団体 ※10%割引 |
大人 (12歳以上・小学生を除く) | 開花中 ¥2,600 開花中以外 ¥1,800 | 開花中 ¥2,340 開花中以外 ¥1,620 |
小人 (3歳〜小学生) | 開花中 ¥1,300 開花中以外 ¥900 | 開花中 ¥1,170 開花中以外 ¥810 |
水面に映る桜など船上からの景色は一味違った趣があり、新たな発見や感動が待っています。
また、船長さんが松川や橋などの建造物について、いろいろとお話してくれるのも魅力のひとつです。きっと楽しい旅の思い出となることでしょう。
桜と遊覧船が演出する風景は、とても絵になりますよね。松川には、思わず写真を撮りたくなる「映えるスポット」が満載です。皆さんもとっておきの一枚を写真におさめてみてはいかがでしょうか。
当初は能登半島地震の影響で今季の営業が危ぶまれていました。
しかし、遊覧船を運航する富山観光遊覧船が、船着場となる河川内遊歩道の損傷個所を自社で仮復旧して運航できる運びとなりました。
富山観光遊覧船の中村珠太専務は、
「護岸の本格復旧工事は今夏以降となりますので、あちこち痛々しい箇所がございますが、お客様に船上のお花見をお楽しみいただけるよう、スタッフ一同、安全運航に努めてまいります」
と話しました。
富山市の2024年桜満開予想は
日本気象協会の予想では富山市の桜満開予想日は2024年4月7日です。
(出典:日本気象協会 桜開花予想)
松川沿い遊歩道の震災の影響
富山県庁南側の歩道。桜のトンネルを歩く花見客の姿が毎年恒例の景色ですが…。
今年は能登半島地震の影響で歩道の一部が通行止めとなっています。(2024年3月15日撮影)
富山市公園緑地課によりますと、現在通行止めになっている園路は、富山県庁南側の約300m(塩倉橋~安住橋)です。
地震の爪痕が残る痛々しい遊歩道 (2024年3月15日撮影)
市道や松川護岸の復旧後に園路復旧工事となるので、来年の3月まで歩道は通行止めを見込んでいるとのことです。
また、桜開花時期の夜間のライトアップは、今年は実施しないということで注意が必要です。
松川の歴史
まるで戦国時代へタイムスリップしたかのような桜と富山城の共演です。お堀に映る桜も美しいですよね。実は松川は、かつて富山城を守るための外堀だった神通川の名残なんですよ。
神通川の名残だった松川
もともと、神通川は富山市中心部を大きく蛇行して流れていました。
しかし、毎年のように市街地に洪水の被害をもたらしていたために、明治34年(1901)から川の流れを直線化する「馳越線(はせこしせん)工事」が行われました。
その後、蛇行部にあまり水が流れなくなったため埋立工事が行われ、流路の一部は水路として残されました。この水路が現在の松川の一部となったのです。
それにしても、富山県庁や富山市役所が建っている場所が、かつては神通川だったなんて驚きですよね。
松川の一部でもある磯部堤の桜並木
松川の桜は場所によって樹齢が違うのはご存じでしたか。
磯部堤の桜は、大正5年(1916)に大正天皇の御大典記念樹として植えられました。
一方、松川の桜の一部は昭和20年(1945)8月2日の富山大空襲により焼失したため、昭和25〜28年にかけて、新たに植えられました。富山城とともに戦後復興のシンボルである松川の桜並木には、人々の平和への願いが込められています。
長年、私たちの心を癒やしてくれている松川の桜ですが、富山市公園緑地課によりますと「ソメイヨシノは適正に手入れを行えば100年以上寿命が続きます。富山市では今後も桜の保全を中心に維持管理していきます」とのことでした。
「日本さくら名所100選」にも選ばれている松川の桜。これからも鮮やかに咲き誇る満開の姿を楽しみ続けたいですよね。そのためには行政だけではなく、私たちも松川の桜を大切に守らなければいけません。桜の枝を折ったり遊歩道にゴミを捨てたりするのは絶対にやめましょうね。
店名 | 松川遊覧船乗り場(松川茶屋) |
住所 | 〒930-0081 富山県富山市本丸1−34 |
アクセス | ■富山駅(JR・あいの風とやま鉄道)から 徒歩約10分 ■金沢駅(JR・IRいしかわ鉄道)から 北陸新幹線で富山駅まで約23分。 あいの風とやま鉄道で富山駅まで約1時間。富山駅から徒歩約10分 ■北陸自動車道 富山ICから 車で約15分 ■富山きときと空港から 車で約20分(富山駅行きのバスで「城址公園前」下車) カーナビ検索の場合 076-441-8001(城址公園駐車場) を入力して下さい。 |
公式サイト | https://matsukawa-cruise.jp/ |
問合せ先 | 富山観光遊覧船株式会社のりば(松川茶屋) TEL.076-431-5418 お問合せ・予約センター 平日 9:00〜17:00(12:00〜13:00を除く) TEL.076-425-8440 contact(at)matsukawa-cruise.jp |
営業時間 | 【桜開花中】 平 日 9:30〜17:00 土・日 9:00〜17:30 いずれも、15〜45分間隔で随時運航 ※遊覧船は「春・夏・秋」と運航しています。 桜開花中以外の運航時刻は、ホームページをご覧ください。 |
定休日 | 3月20日〜4月中旬頃まで毎日運航。 詳しくはホームページの2024年運航カレンダーをご覧下さい。 |
駐車場 | 松川遊覧船の専用駐車場はありません。 近隣の有料駐車場をご利用ください。 |
料金 | 一般・団体・大人・小人・スプリングクルーズ期間と期間外などで料金が違います。 また、身体・知的・精神障害者、被救護者の方の料金も設定しています。 詳しくは、料金表をご覧ください。 https://matsukawa-cruise.jp/about/price-2024/ |
富山で花見といえば桜名所「松川べり」へ
松川は、さまざまな魅力に満ちた桜の名所です。春風にそよぐ柔らかなピンク色の花びらを見るだけで、心がほころぶような温かな感情が湧いてきますよね。
ぜひ、皆さんも松川に足を運び、桜の美しさに触れながら心温まる時間を過ごされてはいかがでしょうか。