ペット保険は本当に必要?

ペット保険が必要かどうかは、飼い主によって考え方が分かれるところです。毎月の保険料がかかる以上、入るべきか迷うのは自然なことといえます。
ただ、いざ体調を崩したときの負担は、思っている以上に大きくなりがちです。人には公的医療保険制度がありますが、ペットの治療費にはその仕組みがありません。動物病院でかかる費用は基本的に全額自己負担になるため、通院や検査、手術が重なると家計への影響も小さくはないでしょう。
実際に、アニコム「家庭どうぶつ白書2025」を見ると、犬の「ケガや病気の治療費」は2021年の59,387円から、2024年には80,371円と、3年で約35%上がっています。さらに、犬にかけた年間支出の合計も2021年の345,572円から2024年は414,159円へ増えており、毎日の飼育費だけでなく、医療費の備えも意識しておきたいところです。
もちろん、保険は使わなければ掛け捨てになり、年齢とともに保険料が上がる商品もあります。それでも、急な通院や手術に落ち着いて向き合うための準備と考えると、加入を検討する価値は十分あるでしょう。
毎月の保険料だけで決めるのではなく、補償内容とのバランスを見ながら、わが子に合うものを選ぶことが大切です。
事例①「歯周病の手術で高額治療に備えられた」
猫の歯周病治療で、抜歯を含む高額な手術が必要になった事例があります。
口のトラブルは見た目では気づきにくく、気づいた時には治療が大がかりになることもあります。ペット保険に入っていたことで治療費の一部が補償され、再手術が必要になった時も負担を抑えられたと紹介されています。
1回の治療だけで終わらない可能性があるからこそ、備えの大切さがわかります。
参考:https://www.ipet-ins.com/episode/19182/
事例②「膀胱結石の通院・手術・入院を支えられた」
猫の血尿をきっかけに膀胱結石が見つかり、通院に加えて手術や入院が必要になった事例もあります。
体調の異変に気づいてすぐ病院へ行っても、検査や治療が重なると費用は想像以上にふくらみやすいものです。まとまった治療費がかかる場面でも、保険によって自己負担が軽くなり、安心して治療を受けやすくなったそうです。
参考:https://www.ipet-ins.com/episode/39143/
ペット保険に入る理由は、保険料の安さだけではありません。いざという時に治療の選択肢を狭めたくない、費用の不安を減らしたいという思いから加入を考える方も多いようです。わが子の年齢や体質、家計とのバランスを見ながら、合う保険を選びましょう。
主要ペット保険のタイプ別比較8選
主要ペット保険を選ぶ際は、いくつかの保険を比較することが大切です。まずは、ペット保険の補償割合や入院補償、年間限度額などを比較して、気になる保険を絞ってみましょう。
| 保険名 | 補償割合 | 通院補償 | 年間限度額 | 月額目安 (トイプードル、0歳の場合) | 特徴・強み |
|---|---|---|---|---|---|
| 第一アイペット損害保険株式会社 【うちの子ライト】 | 90% | なし | 合計100万円 (手術1回あたりの限度額50万円×年2回まで) | 1,140円 | 手術費用に特化 シニアでも入りやすい |
| au損保 【ペットの保険】 | 50%、70% | 通院ありタイプのみあり | 通院なしタイプ: 50%コース50万円、70%コース70万円(入院・手術の場合) 通院ありタイプ: 50%コース50万円、70%コース70万円(入院・手術の場合) 50%コース20万円、70%コース28万円(通院の場合) | 通院なしタイプ:990円〜 通院ありタイプ:1,930円〜 | 支払いが回数無制限 保険金請求がアプリで完結 |
| 楽天損保 【スーパーペット保険】 | 50%、70%(通院あり)、90%(通院なし) | 通院ありタイプのみあり | 212.5万円(90%、通院補償がない場合) | 手術・入院プラン:1,120円 通院つき50%プラン:1,490円 通院つき70%プラン:1,980円 | 楽天ポイントが使える 楽天ユーザー向き |
| リトルファミリー 【わんデイズ・にゃんデイズ】 | 50%、70%、90% | あり | 120万円 | 入院・手術:約643円〜 通院・入院・ 手術:約1,084円〜 | 保険料を抑えやすい 更新後も条件が変わらない |
| ペットメディカルサポート 【PS保険】 | 50%、70%、100% | あり | 110万円 | 1,430円〜 | 補償内容が手厚い しつけ相談にも対応 |
| 第一アイペット損害保険株式会社 【うちの子】 | 30%、50%、70% | あり | 122.4万円 | 1,840円〜 | 窓口精算に対応 通院から手術まで備えやすい |
| FPC 【ペットほけんマックス】 | 50%、70%、90% | あり | 合計180万円(通院・入院・手術各60万円) | 1,230円〜 | 通院・入院・手術を分けて補償 少額治療でも請求しやすい |
| アニコム損保 【どうぶつ健保ふぁみりぃ】 | 50%、70% | あり | プラン、補償内容により異なる 詳細はこちら | 2,450円〜 | 窓口精算が使いやすい 日常サポートも充実 |
保険料を抑えたい方におすすめのペット保険
無理なく続けるためには、補償内容だけでなく、家計に合う金額かどうかも大切なポイントです。保険料をできるだけ抑えながら、もしもの治療費にも備えやすいペット保険を紹介します。
1.第一アイペット損害保険株式会社【うちの子ライト】

\特徴・おすすめポイント/
✅手術にかかる高額治療へ重点的に備えやすい
✅月々の負担を抑えながら始めやすい
「うちの子ライト」は、「毎月の保険料はなるべく抑えたい。でも、手術のような大きな出費には備えておきたい」と考える方に合いやすいペット保険です。
補償の中心は手術費用で、支払割合は最大90%。1回あたり最大50万円、年間2回まで補償されるうえ、手術と連続した入院も対象なので、まとまった治療費が発生しやすい場面でも備えやすい内容です。新規加入に年齢制限がないため、高齢になってから保険を考えたいシニア犬でも申し込みを検討しやすい点は、この商品の大きな魅力といえます。
さらに、同一の契約者が複数の第一アイペットの保険商品に加入すると、多頭割引が適用されます。2〜3契約で2%、4契約以上で3%の割引があるため、すでにほかの子が加入しているご家庭や、多頭飼いの方にとっては保険料の負担を抑えやすいのもうれしいところです。
毎月の固定費を増やしすぎたくない一方で、もしもの時の大きな支出は避けたい。そんな飼い主さんにとって、選びやすいペット保険といえます。
2.au損保【ペットの保険】

\特徴・おすすめポイント/
✅保険金請求がアプリで完結
✅保険金の支払い回数に制限がない
au損保の「ペットの保険」は、補償内容を自分の考え方に合わせて選びやすいペット保険です。日常の通院まで備えたい方には「通院ありタイプ」、保険料を抑えながら入院や手術に備えたい方には「通院なしタイプ」と、目的に応じて選べます。
ペットの軽い不調で何度も通院する可能性を重視する方もいれば、いざという時の大きな治療費だけに備えたい方もいるはずです。au損保は、そうした違いに合わせて選べる点がわかりやすく、比較しやすい商品といえるでしょう。
支払限度額の範囲内であれば、保険期間中の保険金支払いが回数無制限なのも魅力です。通院が長引いた時や、複数回の治療が必要になった時でも使いやすさがあります。さらに、24時間365日対応のかかりつけ獣医師ダイヤルも付いているため、受診前に相談したい場面でも安心感があります。
また、ペット保険金請求アプリ「アニポス」を使えば、動物病院で受け取った診療明細をスマホで撮影して送信するだけで請求が完結します。紙の請求書を記入して郵送する手間がなく、Webからも手続きできるので、治療後の負担を少しでも減らしたい方にとってうれしいポイントです。
3.楽天損保【スーパーペット保険】

\特徴・おすすめポイント/
✅手頃な保険料で始めやすい
✅楽天ポイントが貯まる・使える
楽天損保の「スーパーペット保険」は、保険料を抑えたい気持ちと、補償内容も妥協したくない気持ちの両方に応えやすいペット保険です。通院つきの50%・70%プランに加え、手術と入院にしっかり備えるプランも用意されているため、家計や不安の大きさに合わせて選べます。
楽天ポイントの使いやすさも、楽天損保ならではの魅力です。保険料に応じてポイントが貯まり、楽天カードで支払うとさらにポイント還元があります。初回保険料の支払いには楽天ポイントが使え、期間限定ポイントにも対応しているため、楽天のサービスをよく使う方ほどお得さを感じやすいでしょう。
さらに、楽天市場で幅広いペットフードに使えるお買いものクーポンがプレゼントされるのもうれしいところ。毎月の保険料だけでなく、ふだんの買い物にも楽天グループのメリットを活かしやすいため、楽天ユーザーには特に相性のよいペット保険です。
4.リトルファミリー少額短期保険株式会社【わんデイズ・にゃんデイズ】

\特徴・おすすめポイント/
✅通院・入院・手術を年間120万円まで補償
✅加入時の補償条件が変わらず続きやすい
「わんデイズ・にゃんデイズ」は、保険料をできるだけ抑えながらも、通院・入院・手術をひと通りカバーしたい方に向くペット保険です。補償が手術だけに偏っていないため、「日々の通院にも使いたい」「でも高すぎる保険料は避けたい」という方に合いやすいでしょう。
年間120万円まで補償されるので、軽い通院から大きな治療まで幅広く備えられます。さらに、窓口精算に対応しているところも魅力です。動物病院での会計時に自己負担分だけを支払えばよい仕組みは、大きな安心材料になるでしょう。
継続面の安心感も魅力です。加入後に病気やケガをしても、更新時に条件が追加されず、加入時の補償条件がそのまま続きます。今は元気でも、年齢を重ねた時の継続しやすさまで考えたい方には、候補に入れやすいペット保険です。
手厚い補償を重視したい方におすすめのペット保険
通院や入院、手術まで幅広く備えたい方にとっては、補償の手厚さも見逃せません。補償内容を重視したい方に向いているペット保険を紹介します。
5.ペットメディカルサポート【PS保険】

\特徴・おすすめポイント/
✅通院・入院・手術をすべて手厚く補償
✅24時間365日無料で獣医師に電話相談できる
「PS保険」は、補償の手厚さを重視したい方に向いているペット保険です。通院・入院・手術をまとめてカバーし、補償割合も50%・70%・100%から選べるため、どこまで自己負担を減らしたいかに合わせて決めやすくなっています。
膝蓋骨脱臼や椎間板ヘルニア、癌、歯科治療まで補償対象に含まれているところも強みです。ペット保険を比較する時、補償割合だけでなく「何の病気に備えられるか」まで見ておきたいと感じる方は多いでしょう。PS保険は、その点でも安心感を持ちやすい内容です。
さらに、24時間365日無料で獣医師に電話相談できる「獣医師ダイヤル」が付いているのも心強いポイントです。突然の体調不良やケガ、いつもと様子が違うときの相談に加えて、しつけや問題行動についても相談できます。
6.第一アイペット損害保険株式会社【うちの子】

\特徴・おすすめポイント/
✅通院・入院・手術を幅広くカバーできる
✅窓口精算に対応し、会計の負担感を減らしやすい
「補償はしっかり欲しい。でも、使いやすさも大事」という方に向いているペット保険です。
通院・入院・手術まで幅広く備えられ、30%・50%・70%の3つの補償割合から選べます。補償を重視したい方は70%、保険料とのバランスを見たい方は50%など、考え方に合わせて決めやすい構成です。
さらに、アイペット対応動物病院では窓口精算が使えるのも大きな魅力です。窓口で保険証、またはマイページ画面を提示するだけで、その場で保険が適用され、自己負担額のみの支払いで済みます。治療費をいったん全額立て替えてから請求する手間を減らしたい方にとって、使いやすさを実感しやすい仕組みです。
7.FPC【ペットほけんマックス】

\特徴・おすすめポイント/
✅年間補償限度総額180万円の手厚い補償
✅少額の治療費でも請求しやすい
「ペットほけんマックス」は、通院・入院・手術をそれぞれしっかりカバーしたい方に向いているペット保険です。
補償割合は50%・70%・90%から選べて、通院・入院・手術それぞれに年間60万円ずつ補償が用意されています。3つを合わせた年間の補償限度額は最大180万円なので、日常の受診から高額な治療まで幅広く備えやすい内容です。 少額の治療費でも請求できるところは、実際に使う場面を考えると大きな強みといえます。
入院についても、日数のカウントではなく、入院から退院までを1入院として考える仕組みになっています。通院頻度や入院の長さが気になる方にも、比較材料のひとつになるでしょう。
8.アニコム損保【どうぶつ健保ふぁみりぃ】

\特徴・おすすめポイント/
✅対応病院で窓口精算ができる
✅補償以外の安心サービスも充実している
「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は、補償の手厚さに加えて、毎日の安心感まで求めたい方に向いているペット保険です。通院・入院・手術をまとめて補償し、犬や猫だけでなく、鳥、うさぎ、フェレットまで加入できます。
全国約7,000の対応病院では、保険証を提示するだけでその場で保険が適用されます。人の健康保険に近い感覚で使えるため、窓口精算のしやすさを重視する方には特に魅力的でしょう。LINEで保険金請求ができるところも、手続きの負担を減らしたい方にはうれしいポイントです。
さらに、腸内フローラ測定の健康チェックや、LINEで専門家に相談できるサービス、迷子捜索のサポートまで用意されています。単に治療費を補償するだけでなく、日常の健康管理や万一のトラブルまで支えてほしい方に合いやすいペット保険です。
ペット保険を選ぶときの5つのポイント

ペット保険を選ぶ際は、押さえておきたいポイントが多くあります。特に注意したい項目を4つ紹介します。
ペットの種類・大きさ・年齢による保険料の違い
ペット保険を比較する際は、月額の安さだけで判断しないことが大切です。保険料は一律ではなく、犬か猫かという種類の違いに加えて、犬種や体の大きさ、加入時の年齢によっても変わることがあります。
特に犬は、小型犬と大型犬で保険料に差が出やすい傾向があります。年齢が上がるにつれて保険料も上がる商品が多いため、加入時の金額だけ見ると、後から負担が大きく感じるかもしれません。今の月額が予算に合うかだけでなく、数年後も無理なく続けられるかまで見ておくと安心です。
わが子の今の条件と、これから年齢を重ねた時の負担をセットで考えると、納得しやすい保険を選びやすくなるでしょう。
大型犬にかかる年間費用を先に知っておきたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
補償範囲と補償割合
ペット保険は、どこまで補償されるかで使いやすさが大きく変わります。通院・入院・手術まで幅広くカバーするタイプもあれば、入院や手術に絞って保険料を抑えたタイプもあります。
日常の通院でも使いたい方には、通院補償がある保険のほうが向いているでしょう。反対に、もしもの高額治療に備えたい方なら、手術や入院を重視したタイプも選択肢に入ります。
あわせて見ておきたいのが補償割合です。50%なのか、70%なのかで、実際の自己負担額は大きく変わります。毎月の保険料だけに目を向けるのではなく、治療費をどこまで自己負担できるかを考えながら選ぶことが大切です。
限度額・回数と免責金額の有無
補償割合が同じでも、受け取れる保険金の金額は商品ごとに異なります。確認しておきたいのは、1日ごとの上限なのか、年間の総額で決まるのかといった点です。通院が何回まで使えるか、手術は年に何回までかも保険によって違いがあります。
たとえば、通院回数が増えやすい子なら、回数制限が厳しい保険では物足りなさを感じるかもしれません。長引く治療に備えたい場合は、年間限度額や回数の考え方まで見ておくと安心です。
もうひとつ見落としたくないのが、免責金額の有無です。免責金額がある保険は保険料を抑えやすい一方で、少額の通院では保険を使いにくくなることがあります。日常の受診でも活用したいなら、免責金額の条件まで確認しておくと選びやすいでしょう。
継続しやすさ(加入・更新条件と保険料の上がり方)
ペット保険は、入る時だけでなく続けるときの条件も大切です。加入できる年齢に上限が設けられている商品もあり、年齢が高くなってから入ろうとしても選べる保険が限られることがあります。
さらに、ペット保険は年齢に応じて保険料が上がる設計が一般的です。最初の1年は手頃に見えても、更新を重ねるうちに想像より負担が増えるケースもあります。若いうちの保険料だけで決めると、後から続けにくさを感じるかもしれません。
更新時に新たな条件がつくかどうか、終身で続けられるかどうかも確認したいところです。長く付き合うペット保険だからこそ、今の入りやすさより、将来まで見据えた続けやすさを重視すると後悔しにくくなるでしょう。
窓口精算に対応しているか
ペット保険には、動物病院の窓口で保険証を提示し、その場で自己負担分だけを支払う窓口精算型と、いったん全額を支払ってから後で保険金を請求する後日請求型があります。
治療のたびに申請する手間を減らしたい方には、窓口精算に対応している保険が便利です。通院回数が多くなりそうな場合や、まとまった治療費を一時的に立て替える負担を減らしたい場合にも使いやすさを感じやすいでしょう。
ただし、窓口精算に対応していても、すべての動物病院で利用できるわけではありません。普段通っている病院や、通いやすい範囲の病院が対応しているかまで見ておくと、実際に使う場面をイメージしやすくなります。
わが子に合うペット保険で、もしもの備えを
ペット保険は、入れば安心というものではなく、わが子の年齢や体質、かかりやすい病気、家計とのバランスを見ながら選ぶことが大切です。通院までしっかり備えたいのか、手術や入院など高額治療に絞って備えたいのかによっても、合う保険は変わってきます。
また、補償範囲や限度額、窓口精算の有無、続けやすさまで確認しておくと、加入後の後悔を減らしやすいでしょう。
今回紹介した内容を参考にしながら、わが子にも飼い主にも無理のないペット保険を見つけてみてください。