富山城址公園|歴史や見どころを紹介

富山城址公園は、7.06ヘクタールの広大な敷地にある富山城の跡地に整備された公園です。本記事では、富山城址公園の歴史や見どころについて詳しく紹介しています。400年以上続く富山城の歴史や、季節ごとに変化する景色は、一度は見る価値があります。富山城や、富山城址公園について興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

富山城址公園とは

引用:https://joshipark.com/

富山城址公園は、富山市の中心にある緑豊かな自然公園です。富山城の跡地に整備されており、敷地面積は7.06ヘクタールあります。富山城が水に浮かんでいるような見た目であることから「浮城」という愛称でも親しまれています。

富山城址公園では、園内の施設が充実しているのも魅力の一つです。富山城内部の富山市郷土博物館や、東洋の作品が多く展示されている佐藤記念美術館などは、史料や映像を通して富山城の歴史を深く学べます。その他にも、和風庭園、松川遊覧船では四季の移ろいを間近で感じられ、美しい景色は一度見る価値があります。

富山城址公園内には、広い芝生公園やブランコなどの遊具もあるため、小さな子どもから大人まで家族みんなで楽しめることでしょう。

富山城・富山城址公園の歴史

引用:https://joshipark.com/

歴史深い富山城は、1543年に越中国西部の守護代である神保長職(じんぼう ながもと)によって築城されました。

1560年には後に上杉謙信となる長尾景虎(ながお かげとら)に城を追われ、その後も上杉氏や織田信長の家臣である佐々成政(さっさ なりまさ)など、度重なる城主の争奪戦が繰り広げられたといわれています。その後、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)との対立により城は破却されましたが、加賀藩初代藩主の前田利長により、改めて整備されました。

1871年には廃藩置県による廃城や、昭和期には富山大空襲などの被害を受けたという富山城。しかしその後、城址や周辺は復興をとげて、1952年に富山城址公園が開設されました。

1954年には戦災復興事業完了を記念して、富山城跡の敷地一帯で「富山産業大博覧会」が開催されました。このとき大博覧会の開催に合わせて建築されたのが、現在の富山城です。城は、犬山城や彦根城を参考にしながら造られており、戦災復興期の代表的な建築物として国の登録有形文化財にも指定されています。

富山城址公園の見どころ

富山城址公園とその周辺には、見どころがたくさんあります。特におすすめの見どころを5つ紹介します。

富山城・富山市郷土博物館

引用:https://joshipark.com/about/

3重4階建ての富山市郷土博物館は、1954年に戦災復興事業完了を記念して建設されました。過去に起きた一向一揆や戦国武将たちの攻防など、富山城の建設当初から現在までの歴史を紹介しています。展示は、史料や模型、映像などを通して紹介されているため、子どもから大人まで分かりやすく学べるのも特徴です。「富山城ものがたり」という展示テーマのもと、富山城の歴史のほか、関連する企画展を随時開催しています。

富山市郷土博物館は、4階に天守展望台があるのも魅力の一つです。展望台からは富山城から見た特別な景色を一望できます。夜はライトアップされているため、日中とは違った雰囲気の富山城を楽しめることでしょう。

2階の展示室までは、スロープとエレベーターを設置したバリアフリー構造です。また、多目的トイレも完備されています。(車椅子対応、おむつ換えベッド、オストメイト)

入場料大人210円(20名以上団体170円)
高校生以下は無料
休館日年末年始(12月28日〜1月4日)
※臨時休館あり
公式サイトhttps://www.city.toyama.toyama.jp/etc/muse/index.html

富山市佐藤記念美術館

引用:https://joshipark.com/about/

富山市佐藤記念美術館は、1961年に開館した歴史深い美術館です。砺波市出身の実業家であった茶人の故佐藤助九郎が収集した作品を中心に、日本の近世絵画、墨跡、工芸品、東南アジアの陶磁器などさまざまな美術品が展示されています。

故佐藤助九郎が茶人であったことから、美術館の中には展示室だけでなく「助庵」「柳汀庵」と2席の茶室があるのも特徴です。この茶室は、1868年に加賀藩家老の屋敷を解体する際に佐藤家に移設したもので、美術館建設にともなって再移築されました。茶室では、1回530円(菓子付)で呈茶もしています。富山の歴史を感じながら、お茶を飲んで一服してみてはいかがでしょうか。

また、富山市佐藤記念美術館では年に4回ほど、企画展や特別展を開催しています。臨時メンテナンス休館日および企画展の実施時期については、公式サイトをチェックしてみてください。

入場料大人210円(20名以上団体170円)
高校生以下は無料
休館日年末年始(12月28日〜1月4日)
※臨時休館あり
公式サイトhttps://www.city.toyama.toyama.jp/etc/muse/index.html

千歳御門

引用:https://joshipark.com/about/

千歳御門(ちとせごもん)は、1849年に10代藩主であった前田利保(まえだ としやす)の隠居所として建てられた千歳御殿の正門です。富山城で唯一、創建当初から現存している建築物で、格式の高い場所を表す山間薬医門(さんげんやくいもん)といわれる城門となっています。現存する同形式の門は、東大の赤門だけという貴重な城門建築です。

千歳御門は、明治時代初期の廃城令の際に豪農赤祖父家が買い取ることになり、本来あった桜木町から富山市米田に移設されました。そのため、富山城址公園や松川一帯が中心点となった、昭和20年の富山大空襲で戦火をまぬがれたのです。

2006年になると、赤祖父家が富山市に寄贈したため、宅地化が進んでいた桜木町ではなく富山城の一角に、2006年から2008年にかけて再移築となりました。当時を語る価値が高いものとして富山市指定文化財にも指定されています。2012年からは常時開門され、より多くの人に見てもらうこととなった千歳御門は、風格あるたたずまいですっかり魅了されます。

和風庭園

引用:https://joshipark.com/about/

和風庭園は、富山城の本丸に存在していた庭園をモチーフに、当時の情景をイメージしながら作られた庭園です。2015年に整備され、日本の美しい和を感じさせる池泉周遊式が特徴です。庭園の中心部には滝が流れており、富山城址公園に広がる自然豊かな緑と水の音が、心に安らぎを与えてくれます。

江戸時代から続く富山城の庭園を見事に再現した、壮大な富山城と和風庭園のコラボレーションは思わず写真を撮りたくなることでしょう。新緑、紅葉、雪景色と季節によって景色を変えるのも、富山城址公園にある和風庭園の魅力です。

松川遊覧船

富山城址公園すぐそばの松川では、約30分かけて景色を堪能しながらクルーズできる松川遊覧船が楽しめます。クルーズ船乗り場は、富山城址公園内の富山市役所側角にある「松川茶屋」にあります。船長が、船を操縦しながら楽しくガイドをしてくれるのが特徴です。

季節によってさまざまな景色を楽しめる松川遊覧船ですが、特におすすめは、春時期のクルーズです。川沿い約2.5キロにわたって500本の桜並木がつづく景色は、思わず見惚れてしまう光景です。桜のトンネルが満喫できるこのスポットは、日本さくら名所100選にも選定されています。夏には爽やかな風とともにまぶしい新緑を、秋には川とのコントラストが美しい紅葉が楽しめるのも魅力の一つです。

なお、2024年8月1日から能登半島地震による被害の復旧工事が行われていることから、現在は運休中です。運行開始は2025年3月20日を予定しています。詳しくは公式サイトをチェックしてみてください。

【松川遊覧船公式サイト】
https://matsukawa-cruise.jp/

富山城址公園で富山の歴史を体感しよう

今回は、富山の中心部にある富山城址公園の歴史や見どころ、富山城址公園すぐそばの松川遊覧船について紹介しました。形を変えながら400年以上にわたって守り続けられている富山城の歴史は、今後も語りつづけていきたい富山の誇りです。

富山城址公園で、自然の景色を楽しみながら富山の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

住所富山県富山市本丸1
アクセス【車】北陸自動車道「富山IC」より約15分
【バス】JR富山駅南口より約3分「城址公園前」下車
【電車】「富山地方鉄道環状線」で約3分「国際会議場前」下車徒歩2分
公式サイトhttps://joshipark.com/
問合せ先070-8529-6677
受付時間9:00〜18:00
定休日年中無休
駐車場【富山市営城址公園駐車場(公園地下・乗用車専用)】収容台数:101台(うち、障がい者用3台)
入場時から1時間まで330円(税込)●午前8時~午後11時入場入場時から30分延長ごとに110円(税込)●午後11時~翌日の午前8時入場入場時から1時間延長ごとに110円(税込)※最大料金なし
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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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