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富山の酒蔵・見学&利き酒を楽しめるおすすめ5選

富山観光で酒蔵を訪れてみるのはいかがですか?富山は北アルプスから流れる清らかな水に恵まれ、湧き水の名水が多いことでも有名です。富山の良質な湧き水で仕込まれるお酒は、すっきりと飲みごたえがありながら、酒蔵ごとにそれぞれ違った魅力も持っています。普段訪れる機会がないからこそ、実際に出向くといろいろな発見がありそうな酒蔵。今回は、個性あふれる富山の酒蔵の中から見学と利き酒が楽しめる酒蔵を5つ紹介します。

訪れても楽しい富山の酒蔵5選

富山には2024年4月現在、19ヶ所の酒蔵があります。富山の酒屋は創業が古いところが多く、大半は江戸時代から明治時代に創業しています。歴史と伝統、そして富山の名水で造られる富山でしか味わえないお酒の数々。製造を手掛ける蔵元の中から、見学・利き酒が楽しめる酒蔵を厳選して5つ紹介します。

ミネラル豊富な湧水と豊穣な大地の砺波平野が織りなす美味い酒「若鶴酒造株式会社」

引用:https://www.wakatsuru.co.jp/taisyo/index.html

大正蔵・三郎丸蒸留所は「飲み手に感動を与える美味い酒づくり」をコンセプトに、文久2年(1862年)に富山県砺波地域で創業された若鶴酒造株式会社が運営している蔵を改修した施設・蒸留所です。JR城端線の油田駅そばにある若鶴酒造株式会社の敷地内にあります。

若鶴酒造といえば、日本酒はもちろん「ジャパニーズウイスキー」の老舗としてご存じの方が多いかもしれません。2024年4月現在全国で日本酒とウイスキーの両方を製造する会社は3社しか存在せず、それだけでも非常に珍しい酒蔵なのですが、若鶴酒造には酒造りの歴史を感じることができる大変貴重な建物や設備も残っています。

土蔵造りの外観と、大屋根下部に連なる登り梁の迫力に圧倒される「大正蔵」。その名の通り、大正11年に建築された酒蔵で、越後杜氏により日本酒の醸造が行われていました。その後、昭和蔵が建設されたことで醸造所としての役目を終えましたが、現在でも日本酒を醸していた場所には巨大なホーロー製のタンクが並んでいます。

大正蔵は、木造切妻造桟瓦葺で西面の土蔵造り、南面の漆喰大壁、東面のさしかけ造りが特徴です。「とやまの近代歴史遺産百選」や「砺波市ふるさと文化財」に選定・登録されていて、若鶴酒造の原点に触れられる場所でもあります。お酒好きな人だけでなく、建築に興味のある人にとっても魅力的な場所かもしれません。

北陸最古といわれるウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」は、ウイスキー蒸留所としては珍しい瓦屋根と美しい白壁が特徴の建物です。昭和初期の雰囲気を感じられるトラス構造による木組みの美しさが見所の一つです。

見学方法は「ガイド無しの自由見学」「ガイド付き見学」の2つの方法があります。(個人の場合)ガイド無しの自由見学は当日受付が可能ですが、ガイド付き見学は専用フォームからの予約が必要です。申込方法のほか、内容や金額が異なりますので詳しくは公式サイトで確認してください。個人での受付のほか、団体向けプランも用意されています。

若鶴酒造では、大正蔵に試飲コーナーがあり、若鶴酒造の代名詞「若鶴」や「苗加屋」などの日本酒、三郎丸蒸留所で熟成された「サンシャインウイスキー」などが試飲できます。(一部有料)

また、若鶴酒造の敷地内にある酒蔵レストラン「竈flamme炭三郎」では、おいしいお酒とお食事が楽しめます。毎朝炊き上げる竈炊きごはんと富山の食材を活かしたこだわりの料理、若鶴の銘酒、さらに食後の酒粕デザートや自家製の燻製おつまみなどがいただけますよ!見学に合わせて利用するのもおすすめです。

日本酒とウイスキーという2足のわらじで発展してきた酒蔵 若鶴酒造の歴史に触れるとともに、おいしいお酒やお食事で贅沢な時間をお過ごしください。

店名若鶴酒造株式会社 大正蔵・三郎丸蒸留所
住所富山県砺波市三郎丸208
公式サイトhttps://www.wakatsuru.co.jp/saburomaru/
営業時間【ガイド無し自由見学:当日受付】
見学時間10:00~14:30 最終受付14:30、閉場15:00
【ガイド付き見学:見学予約のみ】
見学時間:①10:40 ②13:20 ③14:30 約60分間 
※③は土日祝日のみ
定休日毎週水曜日・年末年始
※水曜日が祝日の場合、翌日定休日
駐車場あり(15台)
問合せ先Wtaishogura@grncorp.co.jp
※お申込み・お問い合わせは、メールでお願いします。
予約可否
※ガイド無し自由見学は当日受付のみ
※ガイド付き見学は予約システムにより完全予約制
https://www.wakatsuru.co.jp/reserve/index.php
※ご予約は3ヶ月前より見学開始の24時間前まで受付
※14:30~15:30の枠は土日祝日のみの受付
<キャンセルの場合はこちら>
予約キャンセル受付:0763-37-8159(受付時間 月曜日~金曜日9:30~17:00)
予算目安ガイド無し自由見学:1,300円(1人あたり)
ガイド付き見学:4,000円(1人あたり)

全国有数の酒造好適米の産地で小さな蔵を構える「成政酒造株式会社」

引用:https://www.narimasa.co.jp/

明治27年創業の酒蔵「成政」は、石川県との県境にもなっている「医王山(いおうぜん)」の懐に抱かれた小さな蔵です。成政の酒造りの根幹である「水」は、医王山の峰の層をくぐり抜けてきた水で「槍の先の水」という名がついています。

槍の先の水の由来は「成政」というブランド名の由来にも関係しています。時は戦国時代。織田信長の黒母衣衆で越中の国主であった佐々成政が、山中で水を求めて槍をふるい地面を突くと水が涌き出たという伝説が残っています。このことから「槍の先の水」と呼ぶようになり、槍の先の水で酒造りを行ったことから「成政」というブランド名がつけられました。

そんな由緒ある水を使用して造られるのはお酒だけではありません。成政がある南砺市を中心とする一帯は、全国でも有数の酒造好適米の産地としても知られています。高品質な酒造好適米である「五百万石」や「雄山錦」を生産する地域として全国的にもその名が通っています。

実は南砺市に初めて五百万石を持ち込んだのは成政の前蔵元である山田外三郎氏です。成政によると「蔵が立地する土地のお米でお酒を醸すのが王道」(引用:https://www.narimasa.co.jp/about-us)との思いから酒米づくりが始まったとされています。

地の水、地の米、地の人が造る正真正銘の「地酒」が成政ブランドのコンセプトです。

店名成政酒造株式会社
住所富山県南砺市舘418
公式サイトhttps://www.narimasa.co.jp/
営業時間8:30~17:00
定休日日曜日、祝日
駐車場あり(5台)
問合せ先0763-52-0204

良質な水と米、杜氏や蔵人の技や情熱で心を酔わす酒造りを続ける「銀盤酒造株式会社」

引用:https://ginban.co.jp/

銀盤酒造株式会社は、明治43年から醸造を営む酒蔵です。太古の時代に酒が湧き出たと伝わる荻生村で創業しました。

昭和60年に環境庁選定日本の名水百選に選ばれた、黒部川扇状地湧水群の名水を仕込み水だけでなく、米を洗い吸収させるための水や原酒に加える水などでも使用。黒部川は建設省の平成10年の清流ランキングで通算4度目の全国一位にも選ばれています。

原料米は、酒造好適米の山田錦を惜しみなく磨き、研究を重ねてきました。原料第一の考えのもと、コンピュータ制御を備えた醸造機械や大型タンクが整備された工場で米を磨いています。

酒蔵見学と試飲については現在、実施していないそうですが、販売はされているので購入希望の方は足を運んでみてください。

※見学も再開される可能性があります

店名銀盤酒造株式会社
住所富山県黒部市荻生4853-3
公式サイトhttps://ginban.co.jp/
営業時間月~金曜日 9:00〜17:00
定休日土・日・祝日
駐車場なし
問合せ先0765-54-1181

米・米こうじ・水のみの純米酒にこだわり本来の旨さを追求する「吉乃友酒造有限会社」

引用:https://yoshinotomo.jp/

「純米酒なら富山で一番」を謳っている吉乃友酒造。吉乃友酒造は、とにかく純米酒にこだわり続けてきた酒蔵です。日本酒本来の姿である、米と米こうじと水だけを原料に純米酒を製造しています。

主力商品には、富山県産の米(山田錦、五百万石、雄山錦等)のみを使用しており、仕込に使用している水は、蔵の敷地内にある50メートルほど掘った井戸から出る、立山連峰からの伏流水(常願寺川水系・軟水)を使用しています。飲用水としても美味しい水です。使用している米、水ともに富山のものだけを使用している点にもこだわりを感じます。

また、吉乃友酒造は酒造りの理念として以下を掲げており、料理との相性や親しみやすさにも気配りされた良心的なお酒です。

  • 純米酒本来の「旨さ」を味わい、できるだけ幅広いジャンルの料理と調和すること
  • 飲み飽きしない酒であること。飲むほどに「良さ」「旨さ」がわかり、もう一度飲みたくなるような酒質であること
  • お燗をしても味のバランスが崩れず、むしろお燗をした時に最も旨くなること
  • 晩酌に毎日飲めるような身近な価格設定であること

引用:https://yoshinotomo.jp/concept/

酒蔵の見学は、平日の9:00〜16:00に可能です。ただし、仕込み期間(11月~3月)は見学できないため注意しましょう。見学に要する時間は約30分程度、見学料金は無料です。現地で試飲と販売もあるため、見学のあとに気になる日本酒を試飲してみてください。

店名吉乃友酒造有限会社
住所富山県富山市婦中町下井沢3285-1
公式サイトhttps://yoshinotomo.jp/
営業時間平日8:00~12:00、13:00~17:00
定休日土・日・祝日
駐車場あり(5台・大型1台/駐車料金:無料)
問合せ先076-466-2308
予約可否可(見学は予約必須)平日の9:00〜16:00
※仕込み期間(11月~3月)を除く
※見学料金:無料

嘉永元年創業の伝統と歴史のある酒蔵「福鶴酒造株式会社」

引用:https://www.kazenobon.co.jp/

福鶴酒造は、毎年9月に開催される「おわら風の盆」で全国的に知られている、風光明媚な「八尾町」にあります。八尾町は、立山連峰に囲まれた高台にあり、富山県のほぼ中央に位置しています。

歴史ある酒蔵はたくさんあるものの、この福鶴酒造はなんと嘉永元年(1848年)創業。2024年現在から数えて、176年もの時を経て今なお、引き継がれています。福鶴酒造の日本酒は、3,000メートル級の立山から流れる名水を使っています。

また、福鶴酒造の目玉商品である「純米酒 風の盆」は、農薬・化学肥料を一切使用しない有機JAS認定を受けた有機栽培米コシヒカリを100%使って、芳醇な味わいを実現しています。ふわっとした香りのあとに、シャープな飲み心地と喉に残るコクが楽しめます。

「おわらの風の盆」に訪れた方は、ぜひお祭りの名にちなんだ福鶴酒造の「風の盆」を味わってみてはいかがでしょうか。見学をご希望の方は、あらかじめお電話で予約をしてから伺いましょう。見学時に試飲も可能です。

店名福鶴酒造株式会社
住所富山県富山市八尾町西町2352
公式サイトhttps://www.kazenobon.co.jp/
営業時間平日:8:00~17:00
土日・祝:9:00~17:00
定休日不定休
駐車場
問合せ先076-455-2727
予約可否可(見学予約)40名様まで
※20名様以上の場合、見学は2グループに分けて対応
※冬場は見学不可

富山の酒蔵で味わい深い体験を

富山には美味しい日本酒がたくさんあります。どれも自然豊かな富山の大地が作り出した水や米を使用している名品ばかりです。

最近では、お酒を通販で購入することもできますが、酒蔵を実際に見学して飲む日本酒はひときわ美味しく感じられることでしょう。

大人旅では、風情溢れる酒蔵見学もコースに入れてみてはいかがでしょうか。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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