最初に言おう。金泉のラーメンは特別なのだ。人伝いにおいしいラーメン店を探すと最後にはこの店にいきつく。多くのラーメン専門店があるなかで、他ジャンルの居酒屋であるにも関わらずだ。取材をすると人気の理由がふんわりと推測できた。詳しくは企業秘密とのことだが、おいしさの要には「金泉だからこそふんだんに使える食材」があるのだ。
居酒屋 金泉グループとは
富山市本町、桜木町の繁華街の一角にある居酒屋金泉グループ。お店のメインのメニューは富山のお酒と、海の幸、山の幸を使ったフードメニューだ。そのなかのひとつ「金泉しょうゆラーメン」が今回の主役だ。
金泉が生み出した特別なブラックラーメン
金泉しょうゆラーメンは店オリジナルのブラックラーメンで、居酒屋メニューをひとしきり楽しんだ後に、また近隣の繁華街でお酒を楽しんだ後に、しめで食べるラーメンとして作られた。
誕生後このラーメンは改良を重ねることになる。ブラックラーメンの最大の特徴は濃いしょうゆから生み出される「パンチ力」。金泉はこれを比較的マイルド路線に変更、コショウもセルフでかけられるようにして分量をお客さんの方で調整できるようにした。
金泉には県外から観光で訪れるお客さんが多いことから、注文した人のほとんどが富山ブラックデビューとなる。そうここでブラックラーメンの第一印象が決まるのだ。
「パンチ力のない富山ブラックは、富山ブラックではない」。そう、その通りだ。濃いしょうゆのパンチ力に替えて金泉が取り入れたのは「魚介のだし」。これが想像を超える大ヒットメニューにつながる。
居酒屋の金泉では富山湾の幸を使ったメニューがたくさんあるため、魚介を扱う量が多い。これをラーメンのだしに利用したのだ。何の魚からどのようにだしをとるかは企業秘密だが、富山ブラックの個性である「パンチ力」を失わずに食べやすくすることに成功したのだ。
また富山ブラックの特徴である肉厚のチャーシューや、ゴロゴロ感のある角張ったメンマは、むしろ大きさをアップしてラーメンに添えた。このブラックラーメンの改良にはお客さんのアイデアも含まれている。おいしいものを作りたいお店と、おいしいものを食べたいお客さんが一緒になって生み出したメニューはやはり人気が出るもの。いまではこのラーメンだけを求めて来店するファンもいる。
衝撃的なしょっぱさがクセになるファンがいる一方で、「塩辛すぎる」と敬遠する人もいるブラックラーメンだが、そのなかで食べやすさを実現したのが金泉の功績だ。
ラーメンのスープを飲むとき普通はれんげを使うが、金泉では「おたま」を使う。シェアして食べるときに取り分けしやすいが、普通にスープを飲むときは大きすぎて正直飲みにくい。だが、これにはデメリットを帳消しにする楽しさがある。この辺の遊び心は金泉ならではの演出の上手さなのだ。
ブラックラーメンの独自スープを使って人気ナンバーワンに上り詰めた居酒屋メニュー「富山ブラック牛すじ煮」。スープのパンチが、歯ごたえを楽しむ牛すじにジャストマッチしたのだ。
このメニューには、すじの部分だけでなく他の部位も使われているので食感の違いが楽しめる。食べるとお酒が飲みたくなるし、飲むとまた牛すじが食べたくなる。そんな無限ループを繰り返してしまうおいしくも危険な居酒屋メニューだ。
確かめる価値あり!特別なブラックラーメンの味を堪能
富山の食文化を堪能するのに躊躇してはいけない。ブラックラーメンをはじめて食べる人、すでに経験済みだがちょっと苦手な人、そんなときは迷わず金泉のブラックラーメンにお世話になると良い。すてきな富山ブラックライフがあなたを待ち受けている!
住所 | 富山市本町8-1 |
公式サイト | https://kinsen-group.com/ https://www.instagram.com/kinsen_toyama/ |
営業時間 | 18:00~翌3:00 |
定休日 | 月曜 |
駐車場 | 近くにコインパーキングあり |
問合せ先 予約方法 | 076-441-6163 電話にて予約可能 |
予算目安 | 5,000円~10,000円 |
決済方法 | 現金、各種クレジットカード |
席数 | 16席(カウンター10、個室6) |
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