犬に日向ぼっこは必要?メリット・デメリット、注意点を紹介

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犬はなぜ日向ぼっこをするの?

犬が日向ぼっこをする理由には、いくつかの自然な行動や感情が関係しています。

日向ぼっこをする大きな理由として、「気持ちがいいから」というものが挙げられます。太陽の光を浴びることで、犬は人間と同じく心地よさを感じることがあります。日なたにいる犬が、リラックスした表情をしている場面を見たことがある方もいるのではないでしょうか。これは、人間が暖かい日差しの下でうとうとするのと似たような感覚かもしれません。

また、犬の日向ぼっこには「あたたまりたいから」という理由も挙げられます。特に冬場など室温が低いときには、犬も本能的にあたたかい場所を求めます。窓際など太陽の光が入る場所で体を温めているのは、自然な防寒行動のひとつといえるでしょう。

さらに「窓の外に気になるものがあるから」という理由もあります。外の景色や通行人、小鳥などに興味をもつ犬は多く、窓際は好奇心を満たすには絶好のスポットです。あたたかい陽の光に包まれながら、外の世界を眺めて楽しむ様子は、犬にとっても癒しの時間なのかもしれません。

犬が日向ぼっこをするのは、心地よさやぬくもりを求めているだけでなく、好奇心を満たすためでもあります。

犬が日向ぼっこすることのメリット

犬が日向ぼっこをすることで、さまざまなメリットが期待できます。中でも、代表的なメリットを3つ紹介します。

心身の健康

日向ぼっこは、犬の心と体の健康を保つうえで大切な役割を果たします。

特に室内で過ごす時間が長い犬にとって、外の空気を感じながら日光を浴びることは、気分のリフレッシュにつながるでしょう。また、ストレスや不安の軽減も期待できると考えられています。

太陽の光に含まれる紫外線には殺菌効果があり、皮膚表面に付着した細菌やカビを減らす働きもあるのだそう。とくに毛の薄い部分では紫外線が直接届くため、皮膚病の予防効果が期待されます。

セロトニンの分泌

太陽の光を浴びることで分泌される「セロトニン」は、いわゆる“幸せホルモン”と呼ばれ、犬の精神状態を安定させる働きを持っています。

セロトニンが不足すると、情緒が不安定になり、ムダ吠えや落ち着きのなさといった行動につながることがあります。そのため、セロトニンは犬が健やかな生活を送るうえで、とても重要なホルモンといえるでしょう。

また、夜間の徘徊や夜鳴きなどの症状がみられる高齢犬に日向ぼっこを取り入れることで生活リズムが整い、症状の軽減につながる場合もあります。

成長ホルモンを促す

犬が日光を浴びることで、成長ホルモンの分泌が活性化すると考えられています。

成長ホルモンとは、骨や筋肉の発達を助けるだけでなく、新陳代謝を促し、肌や体内のバランスを整える働きもある重要なホルモンです。

特に子犬や成長期の犬にとっては、健康な発育を支えるうえでも日向ぼっこが良い影響を与えることがあるでしょう。

犬が日向ぼっこすることのデメリット

多くのメリットが期待できる犬の日向ぼっこですが、デメリットもあります。

病気を発症させる危険性

日向ぼっこは犬の健康維持に役立つ一方で、長時間強い日差しの下にいると健康を害するリスクもあります。過度に紫外線を浴び続けると、白内障や角膜炎、皮膚炎、皮膚がんなどの病気の原因にもなりえます。

「白内障」とは、目の中の水晶体が白く濁って視力が低下する病気で、進行すると失明の恐れもあります。紫外線の刺激がその一因になる可能性があり、人よりも紫外線に弱いとされる犬の目には特に注意が必要です。

また、「日光過敏症」とは、紫外線が皮膚に刺激を与えて赤みやかゆみを引き起こし、進行すると脱毛に至ることもある病気です。白い毛色の犬や毛の薄い犬、高齢犬などは特に注意が必要とされています。

熱中症や脱水症状になる恐れがある

日差しが強くなる5月から8月にかけては、人間と同じく熱中症や脱水症状のリスクが高まります。春の時点で紫外線は強くなり始めているため、日向ぼっこの時間帯や場所には十分な配慮が必要です。

特に夏場の10時〜14時の時間帯は、紫外線量と気温がピークになります。健康に良いとされる日向ぼっこも、やり方を間違えると体に負担をかけることになるでしょう。

犬が日向ぼっこするときの注意点

犬が日向ぼっこをすることには多くのメリットがある一方、注意しておきたいポイントもあります。体に負担をかけてしまうことがないよう、飼い主として意識しておきたい注意点を紹介します。

長時間の日光浴は避ける

日向ぼっこは、犬にとってリラックスできる大切な時間です。しかし、長時間にわたって直射日光を浴び続けると、体温が上がりすぎてしまい、皮膚や目に負担がかかる危険性があります。

特に高齢犬や体力が落ちている犬、持病のある犬は、体温調整がうまくできず、紫外線に対する耐性が低いため注意が必要です。途中で暑そうにしていないか、呼吸が荒くなっていないかなど、体調の変化にも気を配りましょう。

また、犬が自由に日陰へ移動できるようにしておくと、自分で心地よい場所を選びやすくなります。日なたと日陰の両方がある環境をつくることで、犬が自然に体温を調節できるでしょう。

必要に応じてエアコンやサーキュレーターを使う

室内で日向ぼっこする際にも、室温の上昇には十分注意が必要です。特に窓際は熱がこもりやすいため、油断していると知らないうちに熱中症のリスクが高まるでしょう。

春や秋の晴れた日など、気持ちのよい気候に見えても、室温が高くなっているケースは少なくありません。エアコンやサーキュレーターを併用して空気の流れを作り、室温を快適に保つよう工夫しましょう。

日差しが強い時間帯は避ける

犬にとって紫外線は肌や目に刺激となり、過度に浴びると健康リスクにつながる可能性があります。そのため、日向ぼっこの時間帯にも十分注意しましょう。

特に、紫外線が最も強くなる午前10時から午後4時ごろに長時間外に出たり、強い直射日光を浴び続けたりすると、病気や熱中症のリスクが高まります。

日向ぼっこは、早朝や夕方の涼しい時間帯がおすすめです。この時間帯は日差しがやわらかく、紫外線も比較的穏やかであるため、犬にとっても心地よく過ごしやすいでしょう。

気温が落ち着いている時間に外の空気や光を感じることで、心身のリフレッシュ効果もより期待できます。

適切な日向ぼっこで愛犬の健康を守ろう

日向ぼっこは、犬にとって心身の健康を支える大切な習慣です。

太陽の光を浴びることで、セロトニンや成長ホルモンの分泌が促され、リラックスや体調管理にもつながります。しかし、紫外線や暑さによるリスクもあるため、時間帯や環境に配慮しながら取り入れることが大切です。

愛犬の体調や季節に合わせて日向ぼっこを取り入れて、犬の健康をサポートしましょう。

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