犬に反抗期はある?原因や見られる行動、対処法を紹介

犬に反抗期はある?

犬が反抗している様子

個体差はあるものの、ほとんどの犬に「反抗期はある」といわれています。

犬がいきなり言うことを聞かなくなった、無視するようになった際、自分の育て方が悪かったのではないかと心配してしまう飼い主も少なくありません。しかし、犬は人間の子どもと同様に、反抗期と呼ばれる時期があります。

犬の反抗期は、「第1次反抗期(生後6〜10ヶ月頃)」「第2次反抗期(1歳半前後)」「第3次反抗期(2〜3歳頃)」の3つの時期に分けられます。

第1次反抗期(生後6〜10ヶ月頃)
成長の節目にあたる時期です。体つきやホルモンの変化により、物事の感じ方や反応に変化が現れます。心が繊細になりやすく、唸る、吠える、噛みつくなどの行動を見せる犬もいます。

第2次反抗期(1歳半前後)
体つきはほとんど成犬と同じになります。この時期は体力が増して行動の幅が広がるほか、自己主張もはっきりしてくるでしょう。そのため、唸る、噛むなど強い反抗的な行動を見せる犬もいます。第1反抗期にしっかりとした対応ができていれば目立たずに過ぎることもありますが、いたずらや物を壊す問題行動が出ることも珍しくありません。

第3次反抗期(2〜3歳頃)
自我がさらに育ち、執着や警戒といった感情が強まってきます。そのため、威嚇や、自分の思い通りにしようと強引な行動を取ることがあるでしょう。これまで素直に従っていた指示を無視するようになえる、他の犬や飼い主に対して吠えるという行動が出ることもあります。

犬の反抗期の原因

犬の反抗期は、自我が強くなり、自己主張を始めることが大きな原因の1つです。この時期、犬は自分のアイデンティティを確立して好みやこだわりが現れ、縄張り意識が強くなる傾向があります。

犬は自我を持つようになると飼い主の指示に従うのが嫌になり、対抗心が生まれて反抗的な態度を取ることが増えます。特に去勢していないオス犬は、性ホルモンの分泌が増加することで闘争心や警戒心が強まり、反抗的な行動が顕著にあらわれることもあるでしょう。

また、反抗期は犬が自立を試み、環境にどう対応するかを学んでいる過程ともいえます。飼い主との関係を再構築しながら、自分の役割を理解しようとする時期でもあるため、飼い主と少し距離を置きたがることも少なくありません。

しかし、これらの行動は犬の成長にとって重要なステップでもあります。無理に叱って従わせるのではなく、犬が安心できるようサポートしてあげることが大切です。

犬の反抗期で見られる行動や態度

2匹の犬が反抗して吠えている様子

犬は、反抗期を迎えるとどのような行動や態度を取るのでしょうか。犬の反抗期でみられる主な行動や態度について紹介します。

頑固な態度をとる

犬の反抗期には、頑固な態度がみられることがあります。

特に、こだわりや執着が強くなるため、飼い主が与えたおもちゃを取り上げようとすると、猛烈に怒って離さないことがあるでしょう。また、自分の居場所や散歩コースに対しても強いこだわりを示し、散歩中にリードを強く引っ張るなど、飼い主の指示に従わなくなることもあります。

これらの行動は、犬が自分の意志を主張して自己主張を強めている反抗期の兆候といえます。

指示を無視する

犬の反抗期には、飼い主の指示を無視するような行動がみられることもあります。

これは、犬が自我を持ち始め、自立しようとする時期にあたるためです。例として、「おすわり」や「おいで」「待て」といったこれまで素直に従っていた指示にも反応しなくなる、わざと違う行動を取るなどが挙げられます。

決して悪い子になったわけではなく、自分の意思を試し、環境にどう対応すべきかを学んでいる段階といえるでしょう。

吠える・噛む回数が増える

反抗期には犬の警戒心が強くなり、他の犬や物音などに対して過剰に吠えることがあります。自分の欲求を叶えるために要求吠えをするなど、無駄吠えや要求吠えが増えることも少なくありません。

また、反抗期中に気に入らないことがあった際、噛む行為も多くみられます。中には、噛む前の唸り声も増え、場合によっては飼い主に噛み付くこともあるため注意が必要です。

犬の反抗期への対処法

犬がこっちを向いている様子

犬の反抗期には、飼い主としてどのように対処すればいいのでしょうか。ここからは、犬の反抗期への対処法を4つ紹介します。

対処法1.一貫したしつけを心がける

飼い主からの指示やルールが曖昧だと混乱しやすくなるため、一貫したしつけを心がけることが重要です。

できたときはしっかり褒め、よくない行動には一貫して注意することで、犬は「何をすればよいのか」「何がダメなのか」を理解しやすくなります。また、しつけの効果を高めるためには、家族全員が同じルールと言い方でしつけることも欠かせません。家族の中に1人でも犬のわがままを許してしまう人がいると、犬は混乱し、しつけの意味が伝わりにくくなってしまいます。

犬が反抗期を迎えたと感じたら、一度家族でしつけ方針を話し合うことをおすすめします。

対処法2.指示のタイミングを工夫する

犬の反抗期には、指示のタイミングを工夫することもポイントです。

おもちゃを離さない、飼い主の言うことを聞かないなど頑固な態度がみられる場合は、指示を出すタイミングが大きく影響します。この時期の犬には「指示に従えばいいことがある」と再認識させることが重要です。

おすすめの指示のタイミングは、ごはんやお散歩、遊びの前などがあります。犬が喜んで聞けるタイミングで指示を出すことにより、素直に従いやすくなるでしょう。

犬が指示を「聞きたい!」と思わせる工夫をすることで、前向きなしつけにつながります。

対処法3.要求吠えは無視する

犬の反抗期に見られる要求吠えは、公共の場など周囲に迷惑がかかる場面を除いて基本的に無視することがポイントです。

吠えるたびに要求に応えることで、犬は「吠えれば思い通りになる」と学習し、行動がどんどんエスカレートしてしまいます。また、飼い主が過剰に声をかけることで、犬は「構ってもらえた」と感じ、吠える行動が増えてしまう場合もあります。

そのため、要求吠えには一切反応せず、静かになるまで待つことが重要です。犬が「吠えても無駄なんだ」と理解することで、徐々に要求吠えは落ち着いてくるでしょう。

対処法4.反抗されても強く怒らない

犬が反抗期のときは、反抗されても強く怒らないことも重要です。

今まで従っていた指示に逆らわれる日々が続くと、飼い主としてはつい強く怒りたくなるものです。しかし、反抗期に強く怒ってしまうと犬との信頼関係が崩れるだけでなく、恐怖心や不安を与えてしまうこともあります。

反抗期には、強く怒らないだけでなく、良い行動をしたときにしっかり褒める「ポジティブな強化」もおすすめです。犬が良い行動をした直後に、優しい声と笑顔で褒めることにより「良い行動をすれば飼い主が喜んでくれる」と学習します。その結果、望ましい行動が増えるでしょう。

犬が反抗するのは、反抗期ではない場合もある

今までできていた指示に従わない、ごはんを食べない、元気がないといった様子がみられる場合、反抗期ではなく体に不調を感じているサインかもしれません。

痛みや不快感があると犬はイライラを感じ、攻撃的または無反応になることがあります。犬の元気さや体力、歩き方などは、普段からチェックすることが重要です。

急に性格が変わったように感じるなど、少しでも異変を感じた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

犬の反抗期は適切に向き合えば解決できる

犬の反抗期は、個体差はあるものの、ほとんどすべての犬にみられます。犬の反抗期に対しては、動揺しない・甘やかさない・叱らないことがポイントです。

犬の反抗的な態度や行動には、はじめは戸惑ってしまうかもしれません。焦らず冷静に向き合い、愛情と一貫性をもって接することで、信頼関係がさらに深まる時期といえるでしょう。犬の反抗期は永遠に続くわけではなく、適切に対応すれば必ず解決できます。

犬の反抗期を「成長の一歩」と捉えて、ポジティブにサポートしていきましょう。

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トイエバ編集部

トイエバ編集部

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