みなさん「テロワール」って聞いたことがありますか?
ワインの原料となるブドウの産地の気候や地形・風土などの個性を表現する言葉です。
富山県では、そんなテロワールという言葉を使って、富山の自然や生産者の想いが詰まった野菜や果物・花を、もっとたくさんの人に知って食べてもらおう!という、「とやまテロワールベジ」という取り組みを行っています。
そんな富山の個性がきらりと光る「とやまテロワールベジ」に選ばれた野菜たちを紹介します!

今回紹介するのは、富山県の東部、入善町の特産品「入善ジャンボ西瓜」です。
贈答品としても人気の入善ジャンボ西瓜について、入善町ジャンボ西瓜生産組合の組合員である、グリーン森下の森下さんにお話を伺ってきました。
「ジャンボ」という名前の通り、とにかく大きい!ラグビーボールのような楕円形をしたスイカで、平均的な重さは約20kgもあります。
でも、ただ大きいだけじゃないんです!
切った瞬間に広がる香りや、食べたときのサクサク食感とみずみずしさにも驚くこと間違いありません。
そんな入善ジャンボ西瓜のおいしさの裏には、生産者の方々の想像を超える手間ひまと深い愛情が隠されていたんです。
入善ジャンボ西瓜ってどんな味?

入善ジャンボ西瓜と聞くと大きさをイメージする方も多いのではないかと思いますが、サクサク食感でしっかりとした甘さがあってとてもおいしいんです。
大きいからと言って大味ではなく、包丁を入れるとぱかっと開くほどに、実がしっかり詰まっていて果汁たっぷりでジューシーな味わいがやみつきになります。
\味の特徴/
🔶サクサクとした食感
🔶しっかりとした甘み
🔶水分たっぷりでフレッシュ
\見た目の特徴/
🔶ラグビーボールのような楕円形
🔶平均20kg前後、大きいものは25kgを超えるサイズ感
🔶日焼けをしてない鮮やかな縞模様
品種改良も進み、昔ながらの大きさを保ちつつも現代の好みに合った甘さと食感を両立させているのが特徴です。最近は夏場の最高気温がより高くなっているため、さらに大きく育つ傾向にあるそうです。
おいしさの秘密は、丹精込めた手間ひまにあり

入善ジャンボ西瓜の産地、入善町は黒部川扇状地に位置し、水はけの良い土壌が特徴。さらに、立山からの豊富な水資源を活かした伝統的な栽培方法を受け継ぎ、大切に守られてきました。
また、一般的なスイカはかんぴょうなどの別の野菜に接ぎ木をして育てることが多い中、入善ジャンボ西瓜は種から育てる「自根栽培」にこだわっています。
自根栽培は接ぎ木栽培に比べると病気になりやすいというリスクがありますが、しっかりと地面に根を張ることで、スイカ本来の力強さを引き出すことができるそうです。

そんな繊細な入善ジャンボ西瓜ですが、130年の歴史で培われた栽培方法と、細やかな日々の手入れによって守られています。
特に驚いたのが、スイカ特有の病原菌を防ぐための徹底した管理です。一度スイカを収穫した区画は土壌が回復するまで、なんと10年もの間、スイカを植えないそうなんです!
広大な入善の大地を最大限に活用して、入善ジャンボ西瓜にとってベストな環境での栽培を行っている様子がうかがえます。
\入善ジャンボ西瓜を守るための工夫/
✅風通しを良くし、うねの横に排水用の溝を掘り、過剰な水分を残さない
✅地面に接する箇所が傷みやすいため、「座布団」を敷いて接地面を減らす
✅日焼けしないようわらの帽子「シャッポ」をかぶせてあげる
✅実がなるつるに栄養を集中させるため、次々と伸びる余分な芽を毎日カット
✅水をあげる時は、暑さで水がお湯になって根を傷めないよう、夜間・早朝に行う

入善ジャンボ西瓜を大きくおいしく育てるために、シーズン中は毎日スイカに付きっ切りになるそうです。いつも畑に人がいるので、スイカをつつきにくる鳥たちも警戒して近寄ってこないんだと森下さんは笑っていました。
また、1本の株から育つ複数の実の中から、傷がなく形の良いものをたった1つだけ選ぶ「オーディション」も行われます。選び抜かれたエリートだけが、あの大きなスイカになることを許されるのです。
入善ジャンボ西瓜について語る森下さんからは、わが子を大切に育てるかのようなスイカへの「愛」がひしひしと伝わってきました。

入善ジャンボ西瓜おすすめの食べ方

これだけ手間ひまかけて作られたスイカ、やっぱり一番おいしい食べ方は、シンプルにそのまま味わうこと。冷蔵庫でキリッと冷やして食べれば、シャキッとした食感と口いっぱいに広がる甘みが、夏の暑さを吹き飛ばしてくれます。
レストランでは、冷製パスタに加えたり、ステーキに添えたりすることもあるそうです。調理する時は軽く熱を加える程度で、食感やみずみずしさを活かすのがポイントです。
どこで買える?出荷はいつまで?

\出荷時期/

\購入できる場所/
・JAみな穂の直売所「あいさい広場」やJAみな穂のオンラインショップ
・各生産者の直売所など
インパクトのある見た目から、お中元などの贈答品として大人気。予約で売り切れてしまうことも多いそうなので、購入する際はお早めに!
生産者の愛と誇りが詰まった入善ジャンボ西瓜

入善ジャンボ西瓜の歴史は130年以上。かつては大家族で囲んで食べる夏の風物詩でした。家族の形が変わり、一時は生産量が減ったものの、その価値が見直され、今では入善町が誇る特産品となっています。
森下さんは、「特産品だからこそしっかりと未来につなげていかなければならない。そのためには自社で増産するだけじゃなく、地域全体を巻き込んだ持続可能な仕組みづくりが必要。」と語ります。その言葉には、先人たちが築いてきた歴史を未来へつなぐという、強い意志と誇りが感じられました。
きっと一口食べれば、その大きさとおいしさを支える豊かな黒部川扇状地の恵みと生産者の愛情に、テロワールを感じられることでしょう。
ぜひ入善ジャンボ西瓜生産組合のみなさんの愛情がたっぷり詰まった「入善ジャンボ西瓜」を味わってみてください!

