射水市・新湊に“泊まれる寿司店”がオープンしました。
その名も「鮨オーベルジュ・橋場」。東京の名店「鮨しゅんじ」を営んできた橋場俊治さんが手がける、寿司と宿泊が一体になったオーベルジュです。
施設では、富山湾の魚を使った寿司コースに加え、宿泊やサウナも楽しめます。極上の寿司を入り口に、富山湾の景色や文化、港町の時間まで味わえるオーベルジュでした。
2026年5月16日に行われた内覧会では、「寿司だけで終わらせたくなかった」という橋場さんの思いが、空間の随所から伝わってきました。
富山湾の魚を、一番いい状態で味わえる
「橋場」で楽しめるのは、富山湾の魚を使った寿司です。
内覧会では、白エビの握りも振る舞われました。1貫に30匹もの白エビを使っているそうで、その一貫はとても印象的でした。

橋場さん自身も、富山の食材について「本当に質が高い」と話します。
中でも印象に残ったのが、富山湾の白エビ。濃厚さときれいさがあり、「同じ魚種でもここまで違うのか」と感じたそうです。
そんな富山の魚に惚れ込み、橋場さんは新湊で店を開くことを決めました。
「ここでしかできない価値があると強く感じました」
東京で寿司店を営む中で、海の近く、山の近く、水がよく、食材が豊かな土地の価値を強く感じるようになったといいます。
お寿司の置物が並ぶテーブルは、宿泊者が朝食で利用する。
奥様の彩子さんはワインソムリエ。食事の後には、ワインやウイスキーを楽しむこともできます。

特に魅力だったのが、港の近さ。新湊では、その日の朝に水揚げされた魚と向き合うことができます。橋場さんは、「魚が最も美しく輝く瞬間を見つける」ことを大切にしているそうです。
富山湾の魚を、一番いい状態で味わってほしい。そんな思いが、この場所には込められていました。
“泊まれる寿司店”だからできる体験
宿泊室の扉には五箇山和紙が使われている
「橋場」の大きな特徴は、寿司店でありながら宿泊できることです。
白を基調にした落ち着いた宿泊室には、俊治さんと彩子さんが選んだこだわりの家具が並びます。中にはオーダーメイドのものもあるそうです。窓の外には富山湾の景色が広がります。
館内にはサウナも整備されていて、寿司を味わったあと、そのままゆっくり滞在できるのも、この施設ならではです。
また、工芸やアートも取り入れられていて、食事だけではなく、過ごす時間そのものを楽しめる空間になっていました。
橋場さんは、「寿司だけで終わるのではなく、この土地の文化や風景、流れる時間そのものを味わっていただきたい」と話します。

富山湾を眺めながら泊まり、港町を歩き、その土地の空気を感じる。
“滞在する寿司体験”を楽しめることが、「鮨オーベルジュ・橋場」の魅力のひとつになっていました。
建築や空間そのものも面白い

施設の魅力は、建物そのものにもあります。
館内には古民家の梁や木材が使われており、和紙、県産杉など、素材にも強いこだわりが感じられました。
設計では、「古民家の素材感や空気感を大切にしながら」空間づくりを進めたそうです。

外観は周囲の街並みに自然となじむよう設計されていて、海辺の空気ともよく合っていました。
焼き杉は潮風への耐候性も考えて採用されたそうで、素材選びにも土地らしさが感じられました。
富山を旅する、新しい拠点になりそう
橋場さんは「寿司だけではなく、この土地の景色や時間も含めて体験してほしい。」と話していました。
県外や海外から訪れた人が、この場所をきっかけに新湊や富山を巡り、また戻ってきたくなる。そんな場所を目指しているそうです。
実際に内覧会を訪れてみると、「橋場」はお寿司を味わうだけでなく、富山湾のそばで滞在そのものを楽しむための施設だと感じました。
新湊に、新しい旅の目的地が生まれようとしています。



























































