みなさん「テロワール」って聞いたことがありますか?
ワインの原料となるブドウの産地の気候や地形・風土などの個性を表現する言葉です。
富山県では、そんなテロワールという言葉を使って、富山の自然や生産者の想いが詰まった野菜や果物・花を、もっとたくさんの人に知って食べてもらおう!という、「とやまテロワールベジ」という取り組みを行っています。
そんな富山の個性がきらりと光る「とやまテロワールベジ」に選ばれた野菜たちを紹介します!

今回紹介するのは、富山市八ケ山(はっかやま)地区で栽培されている「八ケ山白ねぎ」です。
白ねぎといえば、鍋や炒め物など、さまざまな料理で活躍する身近な野菜。でも、どんな場所で、どのように育てられているのかは、意外と知らないものです。
今回は、八ケ山白ねぎを育てている沖村康希(おきむら こうき)さんの畑に伺い、特徴や栽培方法について教えてもらいました。

八ケ山白ねぎってどんなねぎ?

畑に着いて印象的だったのが、一面にずらりと並ぶ白ねぎ。濃い緑色の葉が畑いっぱいに広がり、ねぎの香りも感じられました。

私が八ケ山白ねぎを見て、まず驚いたのが「太さ」と「みずみずしさ」です。収穫したばかりの白ねぎは太く、葉までみずみずしいのが印象的です。
\見た目の特徴/
◆太く、みずみずしい
◆白い部分は30cm以上
◆根っこが長くて太い
\味の特徴/
◆甘い
◆やわらかい
◆みずみずしい

八ケ山白ねぎで注目したいのが、「根っこ」です。土から抜いたばかりの八ケ山白ねぎには、長くて太い根っこがびっしり!普段スーパーではなかなか見ることのない部分ですが、この根っこも白ねぎを育てるうえで大切なポイントです。
教えてもらったおすすめの食べ方は、ぶつ切りにして塩コショウで焼くこと。自宅で試してみると、甘くてやわらかい! 火を通すと白ねぎの甘みが感じられ、シンプルに焼くだけでもおいしく味わえました。
昔は海の底!? 八ケ山ならではの白ねぎづくり
海藻の「ホンダワラ」を肥料に!

八ケ山の土地について話を聞いて、まず驚いたのが、この辺りはもともと海の底だったということ。そのため、土にはミネラルが豊富に含まれているそうです。
しっかりとした根っこを育てるためには、肥料も大切です。八ケ山では、白ねぎを育てるための土づくりに「ホンダワラ」と「鶏ふん」を使っています。ホンダワラは海に生える海藻の一種で、乾燥させたものを鶏ふんと一緒に肥料として使っています。
実は「田んぼ」で白ねぎを栽培

もうひとつ意外だったのが、白ねぎを育てている場所です。八ケ山では、もともと田んぼだった場所を利用して白ねぎを栽培しています。「田んぼで白ねぎを作るんだ!」と、これも取材で初めて知りました。雨が降ると畑がぬかるみ、収穫が難しくなることもあります。
また、同じ場所で栽培を続けることによる連作障害を防ぐため、白ねぎを育てる場所は毎年変えています。

白ねぎって、どうして白いの?

畑で白ねぎを見ていて、ふと気になったことがあります。
「白ねぎって、どうして白いんだろう?」
取材で聞いてみると、その理由は「土寄せ」にありました。白ねぎの成長に合わせて根元に土を寄せ、日光が当たらないようにすることで、白い部分を作っていきます。八ケ山白ねぎは、白い部分が30cm以上あるのも特徴です。普段何気なく見ている白ねぎの白い部分にも、育て方の工夫が隠れていました。

ホテルJALシティ富山のシェフに聞く、家庭で簡単レシピ
白い部分だけでなく緑の葉までみずみずしくおいしい「八ケ山白ねぎ」。 八ケ山白ねぎを、家庭でもあますことなく楽しむにはどうすればよいのでしょうか。
今回は、ホテルJALシティ富山のシェフに、八ケ山白ねぎの持ち味を生かした、家庭で簡単に作れるレシピを教えていただきました!
八ケ山白ねぎとチキンのグラタン
ホワイトソースのまろやかなコクに、白ねぎの甘みと鶏肉のジューシーな旨みが合わさり、食べ応えのある一品に仕上がっています。
こんがり焼けたチーズとシャキッとした緑のねぎがアクセントになり、最後まで飽きずに楽しめます!

どこで買える?出荷はいつまで?
\出荷時期/
八ケ山白ねぎは、4月中旬ごろに苗を植え、秋になると収穫が始まります。春からじっくりと育てられた白ねぎは、9月から12月上旬ごろまで出荷されます。

\購入できる場所/
八ケ山白ねぎは、主に市場を通じて県内のスーパーなどに出荷されています。
現在、店頭でも「八ケ山白ねぎ」と分かるよう、専用の包装や表示を検討しているそうです。
今後、スーパーで「八ケ山白ねぎ」を見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。

「八ケ山白ねぎ」をもっと身近に

八ケ山白ねぎづくりで大切にしているのが、太くてみずみずしく、甘くておいしい白ねぎを届けることです。
沖村さんから話を聞くなかで、特に印象に残ったのが、「新鮮な白ねぎを多くの人に食べてもらいたい」という思いです。なかでも、富山の人にもっと八ケ山白ねぎを知って、食べてもらいたいと考えています。
育つ土地や育て方を知ると、いつもの白ねぎもちょっと違って見えてきませんか?
富山で大切に育てられている「八ケ山白ねぎ」。お店で見かけたときには、ぜひその名前にも注目してみてください!








